URA Forum 2012 報告書完成!
2012年のURA Forumは、共にICETの生徒が主体となり、次の3つの学校と共に実り多きフォーラムとなりました。
- Davidson High School
- Blacktowns Girls High School
- Model Farms High School
- Host:ICET InterCultural Education Today
報告書は12年生のTsubasa君、Mihoさん編集によるものです。詳しくは
こちらを是非ご覧下さい。
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過去の報告書
URA Forumとは

ICETには、URA Forumという催し物があります。
- U-Understanding (理解)
- R-Respect (尊重)
- A-Acceptance (受容)
- Forum(古代ローマで人々が集会を開いた場所)
それを合わせて、URA Forumです。
ICETが主催し、ICETの生徒たちがリーダーとして企画運営します。ICET、Davidson High School 、Model Farms HSとBlacktown Girls HSという学校の代表生徒たちが参加する教育フォーラムです。
後者の学校は、両親の代までさかのぼれば、60を超える国々から移民しているまさに多文化の学校です。「共生」が見事に実現されているところです。 こうして異なる文化や国籍を持つ若者が集い、それぞれの国情や文化やその背景となる価値観について語り、学習し、何が一緒にできるかを考え、ネットワークを築くことがこのフォーラムの目的です。
URA Forumの主旨

留学生の課題のひとつは、違う文化の中で上手に暮らすことです。「日本」「日本的」を押し出し過ぎたら、新しいものを受け入れることはできません。新しいものを受け入れすぎたら、「日本」「日本的」なものを否定してしまうようになり、どこに軸があるのかわからなくなります。
抵抗も受容もバランスの問題です。
そのバランスはどこから生まれるのでしょう。それぞれの文化や歴史や価値観を少しでも知り、理解することで、その違いを尊重できるようになります。相手を尊重するということは、同時に、自分の文化や歴史や価値観を尊重することを意味します。尊重すれば、尊重されます。その上で、お互いに違うということ、そして、尊重できるものがあるのだということを、寛容に受け止め、その上で、共通するものを享受し、違いからは学ぶという姿勢が不可欠となります。
ICETが主催するURAForumは、草の根のレベルで、せっかくオーストラリアのように多様な民族が住む国に留学してきているのであるから、いろいろな文化背景を持つ同世代の人々の考え方をお互いに学ぶ機会を持とうではないか、という主旨のものです。
副産物もあります。留学生は第二言語で生活していますので、学校全体に向けてのリーダーシップを執る機会は、現地の生徒が得る機会と比較したらとても小さなものです。 SRC(生徒会)への参加は、一つの機会です。日本の文化紹介もリーダーシップの練習ができる場面です。このURAForumは、多層なレベルで、リーダーシップだけでなく、組織力、 コミュニケーション力、洞察力、計画性、実行力を要求されるものです。なぜならば、生徒主体で行われるものだからです。
2011年・2012年の取り組み
2011年のフォーラムのテーマは、今十代を生きる若者たちが遭遇する、あるいは、創り出したい世界像です。現在を踏まえて、これから来る未来をどうすればいいのかを考えま す。
わずか5年前ですら想像ができなかった大変な世界に今の十代の若者たちは住んでいます。
インターネットひとつを例に取ってみましょう。豊かな国に住む子どもたちには欠かせないものです。以前ある国際フォーラムでニューヨークにあるTheMastersSchoolの校長先生が、「子供たちは今は人々との関係を(本来は一人でゆっくりと休息を得るための睡眠を確保する)ベッドルームにまで持ち込んでいる。」と述べておられましたが、ベッドルームで映画を観ることも(どんな内容のものかは皆目周りにはわかりません)、友達とテキストによる会話をすることも可能であり、時には、いじめすらも個室にまで侵入させてしまいます。
世界を観れば、Wikileaksは、情報の独占を不可能なものとし、大国を揺さぶり、エジプトから始まり中東に広まった庶民の政治への直接介入を可能とし、情報世界は今まで想像もできなかった世界へと人々を運んでいっています。
これは、わずかひとつの面にしか過ぎません。世界の情勢は、刻々と変わっていきます。ほとんどは、普通の社会人には、決定にも過程にも関係のないところで起っているのに、でも、それが徐々にいずれかの形で個人の生活にまで影響を及ぼしています。オサマ・ビンラーデンの暗殺もそうであれば、原発の問題も然りです。
生徒たちの未来の環境はどうなるのか。URAForumでは、現在の状況をまず考察し、未来を推測、洞察します。
昨年度はこの大きなテーマの物、次の4つのサブテーマが設けられました。リサーチをPowerPointにまとめ、それを参加する生徒たちが議論できるような資料として発表し、それぞれのグループでディスカッション。未来像が見えてきたところで、それに対してどうするのか、今できることは何なのか、今必要なことは何なのか、それを教育を通して得るためにどうすればいいのか、ということを話し合う機会となりました。
- 資源
- IT
- 言語の変化
- 価値観や宗教観の政治や外交への影響


- 2012年のURAフォーラム
- そして今年2012年は、他校からのリクエストもあり、1日ではなく2日に渡って開催することになりました。今まさに生徒たちが他校の生徒と連絡をとり合いながら準備を進めているところです。