リーダーシップ
投稿日:2014年9月7日
「リーダー」という言葉から、皆さんはどのようなイメージを想像されますか?
おそらく、多くの人々をまとめ、引っ張り、大事を成し遂げる人を思い浮かべるのではないでしょうか。 それ故なのか、みな、一人一人が人生のリーダーであることを多くの人々は忘れてしまっているか、意識していないようです。
赤ちゃんはもうすでに自分の意思を持ち、生まれる時間は自分で選びます。その赤ちゃんたちが、誕生後どういう人生を送るかの出だしは、お父さんとお母さんのリーダーシップによって決まります。
お父さんは、家族のリーダーです。お父さんは、子どもたちの人生の模範です。お父さんの決定は、家族全員に影響します。
お母さんも、家族のリーダーです。お母さんの心身は、生まれる前に子どもの心身が宿っているところです。お母さんの食べる物、お母さんの気持ちの持ちようは、お腹の中の赤ちゃんに大きく影響します。生まれてから自分の意思で行動するようになるまでの間、お母さんとの接触、お母さんから聞く言葉、お母さんの時間の過ごし方の内容と質の高低は、その後の子どもたちの心理や生き方に大きな影響を持っています。
お父さんとお母さんが、自分たちの人生を上手に築き、生き甲斐を持ち、子どもたちと良い信頼関係を持つ事が、イコール、子どもたちに立派なリーダーシップを示していることであることを「意識」したら、そのようなお父さんとお母さんの生きる姿を見ている子どもたちは、未来に自分がどう生きていけばいいのか、健全な模範を自分の中に作ることができます。
そして、彼らは、自信と誇りを持って、自分の未来を生きていくことができます。
お父さんは、社会の一員です。お母さんも社会の一員です。社会の中での行動や言動は、組織に、地域社会に、社会全体に影響を持っています。家庭が安定し、家庭内の人間関係が上手に行っていれば、その家庭のお父さんとお母さんが一歩外に出た時、間違いなく、良いエネルギーを携えて、職場に行くことができましょう。同僚と協力し合い、仕事に張りと誇りを持ち、企業内でより良い提案ができましょう。
その良いエネルギーが周りに浸透していけば、すでに、もうその場のリーダーです。それも恐らく、通常は、意識しないことでしょう。
なぜならば、「リーダーとは人を引っ張り、社会を動かす強い人」という固定イメージを抱き、カリスマ性を人々がそこに求めているために、自分が毎日家庭内で、社会で貢献していることに、リーダーとしての意義や意識を感じていないからです。
そして、多分、そんなのは、リーダーとは言わないよ、言えないよ、とまで否定しまうかもしれません。自分はリーダーではない、と。だから、社会への貢献は、やりたい人に任せておけばいいのだ、と。
高校生にも、「自分はリーダーではない」「リーダーの器ではない」「リーダーになんてなれない」「責任が重すぎる」「面倒」という若者たちがいます。
そんなので、どうやって、自分の人生を引っ張っていくのでしょう。。。。
意識し、考え方を変えると、世の中は、とても違ってみえてきます。
リーダーとして立つには、その意識と大志が要ります。まずは、自分が自分の人生のリーダーと感じると、途端に力が湧いてきます。
自分がしっかりするから、周りにもそのしっかりぶりが伝わっていきます。周りも、自分の人生をリードし始めるようになります。お互いに切磋琢磨できます。やがて、それぞれの生き方に共鳴できる人が周りに増えてくれば、良い協力体制ができます。そして、徐々にその輪は広がっていくでしょう。
一緒にやろう、がんばろうと友達を励まし、鼓舞し、奮起させることができれば、もう、立派なリーダーです。
通常リーダーと見なされる人々は、社会の枠組みの中にいますから、たいてい、役割とかタイトルとかポジションを持っているので、それが無いとリーダーではないような錯覚に陥ります。でも、それは、外側の器であって、大事なものは中身です。
といいながらも、人間は、その器が与えられると、それまで以上の力を発揮することが往々にしてあります。その器が求められる責任を負い、責任を果たすことで信頼を勝ち取っていきます。器が大きければ大きいほど、自分の器量や能力や考えやビジョンも大きくなりましょう。逆に、器を与えられても意識が低ければ、リーダーとしての力は発揮できません。
つまるところは、意識と大志です。まずは、自分が何かをしたい、それで、世の中に貢献するという「意識」を強く持つところから始まります。その意識を最初に育てるところは、家庭の中に機会があります。
家に子どもの役割やお手伝いの機会があると、そこで、自分の責任を全う大事さや、責任を全うしたら信頼を得られることを学んでいきます。
小中学校には、何々係といういろいろな係があり、そこでも、自分の任された仕事を一生懸命することで、信頼を得ます。そこで、自分の創造性を発揮して独自の新しいことを取り入れれば、周りの評価は、一挙にあがりましょう。自分ももっともっといろいろなことをみんなのためにしたい気持ちになります。将来したいことの夢も広がりましょう。
一人一人社会の中に役割があります。人から言われたことを淡々とこなし毎日を過ごすのではなく、自分が自身のために、そして、周りの人々のためにどんなプラスをもたらすことができるのかを考え実践したら、そこには、気持ちの高揚と良いリーダーシップが既に生まれているのです。
日本は、より便利な、より楽しい、より豊かな社会を作り出すために、たくさんの物を生み出してきました。それが日本を世界一生活しやすい国とし、同時に、国そのものを富ませる結果にもなりました。企業が常に会社だけでなく、社会の利を中心に置いてきたことが社会全体を盛り上げました。そして、日本は世界のモデルになりました。
それがいつの間にか経済的な利益のみを考える人々や企業が増えてきてしまったような印象があるのですが、会社のために働く人々のためではなく、株主や管理職の利だけを追うような人、力ずくで制圧するような人、倫理に外れたことを平気でするような人が権力を持ったところには、早かれ遅かれ、なんらかの亀裂や破綻が起きましょう。周りの人々すべてに精神的な満足や心の豊かさという恩恵が無いところでは、みんなの志気を殺がれてしまうからです。それは、社会のどの分野においても同じ事が言えましょう。
では、リーダーシップの執り方には、一体、どんなスタイルがあるのでしょうか? それは、次回にまわします。