山形/スワンヒル30年の友情

投稿日:2011年6月4日

  スワンヒルは、山形市の姉妹都市です。

 去年、30周年を迎え、交流は、ますます盛んになっているということです。毎年、交互に、それぞれの市民が北半球と南半球を行き交い、農産物などの交易もあります。

夕食会の雰囲気

  「自分でもこんなふうに感じるのは不思議なのだけれど、山形がまるで故郷のような郷愁を感じるのよ」とまでおっしゃる方があります。すでに三度山形を訪れ、「山形が好きで、好きでたまらない」ということです。

 そういう方々やスワンヒルのロータリークラブと山形クラブが中心となって、山形市を支援するためのチャリティ・ディナーが開催されました。100名を超える参加があったように見受けられました。

現在山形市で避難所となっているスポーツセンターに避難されてみえる方は、最初は千名を超えた数が、5月末現在で102名、そのほとんどが福島の方々だということです。6月末を目途に、アパートや仮設住宅に移動できるように手配が進められているということです。

 マコさんのホストマムのアンさんは、山形クラブの会員であり、強烈な山形ファンです。98年にICETの最初の生徒がマキロップに留学した時から、アンさんは、ずっと毎年ICETの生徒を受けてくださっています。そんな関係で、今回のディナーで、ICETの生徒たちがパフォーマンスとプレゼンテーションをすることになりました。

 何か役に立つことをしたいと、燃える思いを持っていた生徒たちには、絶交の機会です。準備に、その思いがしっかりと入っていることが見えました。

 マコさんは、震災の現状をパワーポイントでまとめました。人々が表に見せる大丈夫という顔ではなく、動揺した心、絶望を感じている人々の奥深くの感情が直接に画面にあふれ出るような写真を選び出し、非常に効果的な音楽を付けたプレゼンテーションは、見事なものでした。

 それに続いて、アキホさん、ユリアさん、ミズキさん、ミホさんが準備したウラジャ・ダンス。わずかの練習時間しかなかった中で必死に練習したものです。「緊張する」を連発していたのですが、笑顔いっぱい、元気いっぱいで踊り、ゲストに楽しんでいただけました。

 私は、今回の地震がなぜここまで大きな被害を生んだのか、復興への巨大な課題、そして、山形市が取り組んでいる避難者への支援などについてのプレゼンテーションをしました。山形市からも現状に関する情報とたくさんの写真を送っていただきました。この機会のためにと盛岡の県庁にご勤務の星さんが綴ってくださった被災地での子どもたちのコメントが入ったチラシを各テーブルに配布しました。

 最後は、再びマコさんが、「夜桜お七」の曲に振付した日本舞踊を披露しました。毎日の学校での学習や宿題やテストに追われる中で、プレゼンテーションとこの踊りの準備をするのは、本当に大変だったということでした。凛とした表情、グッと凝視する迫力のある視線、切れの良い動きに、マコさんの高められた精神があふれ出ていたように感じられました。

 

この後、クルイックシャンク市長から町への賓客に与えられるバッジを頂戴する

 山形クラブの会長Bill Maher(メーアー)氏は、「山形市民は、われわれの貴い友人。いずれ、日本以外に住む土地を求める人々が出てきた場合には、ここで一緒に暮らせることを歓迎できるよう、今からスワンヒルが町全体で支援できる体制を作っておくことが大事である」と述べられました。 

 市長さんや他の大勢のゲストから感謝の言葉が伝えられました。

ICETの生徒たちが、お世話になっている町に何らかの貢献ができるこのような機会を与えられたことはありがたいことでした。

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