車窓から想うこと
投稿日:2012年6月17日
久々のブログとなりました。
様々な方々と日本でお目にかかることができた1週間でした。
現在留学中の生徒たちの保護者の方々、20年前から去年までと年度が様々に異なる卒業生たちとの別々の場での出会い、卒業生の保護者の方々、留学が人生設計の視野に入ってきている中学生と保護者の方々、そして、81名の中学生とのワークショップなど。
親子の愛情の深さや美しさに感動する涙あり、安堵の涙あり。思い出に耽り、未来に望みを託し、一緒に悩み考え、現状打破のための方法を考えたり・・・ 笑いあり、真剣な分析あり。生き方についての議論だったり、人生や人間関係の話しだったり、健康の話しだったりと、内容はさまざまに違います、お会いしたそれぞれの方によって。
移動の時間は、そうしたお一人ずつと過ごした時間の中身を心の中で解きほぐし、味わい、消化し、解釈し、想いを再びそこに馳せ、言葉の深い意味を拾い、さらなる解釈を加える時間となります。PCに向かって言葉を構築していくような思考も心情も伴わず、想いだけが様々に浮かんでは散っていきます。
そこに加えて、インターネットのアクセスが上手にいかなければ、ブログはますます遠ざかる。
というわけで、約1週間のご無沙汰となってしまいました。
普段は、現在留学している生徒たちの毎日の生活を中心に周り、そこで起きること、そこから派生すること、時折届けられるニュースを基軸として廻しているから毎日の更新が可能であることに、この1週間でハタと気が付きました。
また、ブログを読んでくださる方々はお立場が違うのに、発信者の私は、保護者と卒業生に同じ内容のメッセージを送っているような具合。それでも、読者の方々がわかってくださるのは、それなりに読み取り、汲み取ってくださっているからだということを改めてありがたく想い、そして、メッセージの対象をもっと明瞭にすることが必要なのだということも改めて認識した次第です。
というところで、現在留学中の保護者の皆様には、貴重なお時間を割いてくださいましたことに心から感謝申しあげます。
岡山学芸館高等学校に関しては、個人面談というのは、今年が初めての試みです。といっても、肝心の生徒がいない保護者と私だけの面談でした。全校の予定に合わせてとのことですが、タイミングや内容に関しては、保護者の皆様からフィードバックをいただけますとありがたいです。
三者懇談は、オーストラリアであれば、半期の成績が出たところで、その成績に基づいて各教科の先生との面談がもたれます。数値を基準にしたものなので、カット・アンド・ドライの面談です。でも、2Lの生徒に関しては、前半期の成績は6月末まで出ませんので、ICETの先生・スタッフ、そして、ホストファミリーからのコメントなどを元にして、異文化の中でどのように生活と学業をこなし、異なる文化の人々からどのように愛され、敬意を示されているかということを基準とした面談となりました。
前半期の成績は、英語だけのものは発行直後に、邦訳が付いたものは、7月の半ばまでにはお送りできるかと思います。
成績は後から結果としてついてくるものであり、それを得るために生活しているのでも学業に勤しんでいるのでもありません。生活も学業も、自分の未来を作るために、自分の能力をできるだけ磨き、自分の人生の豊かさをを広く開拓するために専心するものです。そこに専心することが、その人の人間性を作り出し、磨きをかけ、豊かさを構築していきます。
留学中の生徒たちの目的と責任は、自分を思う存分、異国での文化と学習に従事させることです。それがきちんとできることが、自分に課す課題です。それが自然にできる生徒もいれば、自分との戦いとなる生徒もいます。戦いがあるということは、きちんとやりたいという気持ちがあることの表れです。それすらもなくただ流されるということになれば、留学してきた意味を問われます。
今回の旅で痛感したことは、日常の煩雑さの中で表面的には見えないものであっても、「留学」は、現在進行形であっても、1年前のことであっても、10年前のことであっても、20年前のことであっても、いろいろなことの基準として誰の胸の中にも厳然と存在しているものなのだ、ということでした。
それが、どのように活きた糧となっているか、逆に、活かせていないと勘違いし罪悪感のような重石になるかについては、また、時を改めてお話しましょう。
今日からまた定期に戻りますので、引き続き、お読みいただければ幸いです。