岐路、あなたはどちらを選びますか?
投稿日:2014年3月23日
早くも、留学してきて2ヶ月が過ぎました。
みな口をそろえて、「あっという間だった」「早かった」と言います。
毎日の授業、宿題やアサインメント、アセスメント タスク、行事、課外活動などが詰まっている1日は、時間がどこに行ってしまったかと思うほどに早く過ぎていきます。
そんな忙しい学習生活のリズムに、そして、ホストファミリーとの新しい生活にようやく慣れてきた頃です。
慣れて来ると、新鮮みが薄れ、それが当たり前となった生活に居心地やすさを感じ、そこに、どっぷりと浸かってしまうことになりかねません。これまでが大変であった分、少し息抜きして休もう、これくらいならたいしたことないだろう、と思って気を緩める頃です。
ちょっと休止してすぐに意識を切り替えることができたら立派。
でも、その居心地やすさは、本当に魅力なのです。だって、らくだし、楽しいし、意識的な努力が要らないし。。。
そして、ズルズルと、いつの間にかそれが習慣化した惰性の生活に陥っていきます。そうなると、そこから抜け出すことは、とても難しくなります。
2ヶ月が経って、今、みなさんが立っている所は、分かれ道です。
~ Prepare to Sacrifice ~
オリエンテーションでThe Hero’s Journeyのセッションにあった言葉です。覚えていますか? あの日も懸命に考えて、いろいろな意見を出していました。2ヶ月後、この言葉が脳裏に残っていますか? 実は、今、これがとても意味を持つようになってきているのです。
人間、なんでもすべて手に入るわけではありません。特に、自分の体はひとつしかないので、同時にふたつの場所にいることができません。何かを得るために、何かを捨てなければならない選択を迫られることが人生の中には何度もあります。
留学をする、しないは、みなさんにもっとも該当するもの。日本にいたら、住み慣れた環境、友達、なんでもしてくださるご家族、慣れた学習方法や環境、なんでも便利でなんでもある、でも、それを振り切って、敢えて苦労するために留学に出てきた。それは、留学が終わった時の成果の中には、日本にいたら決して得られるないものがたくさん含まれていることがわかっているから。
ひとつを犠牲にし、別のものを自分の道として選んだのです。
今、2ヶ月を過ぎて、また、岐路に立っています。それは、英語の習得を犠牲にしても友達との楽しみや自分の楽しみを優先するという道と、友達や自分の楽しみを犠牲にしても英語習得を優先する、という道です。
これは、留学のように土地の移動は無いので、片方をまったく無いものにするというのとは違って、バランスの問題である、もっと緩やかな選択です。しかしながら、最後の成果を大きく変える、決定的に大事な選択です。
毎週末、土、日と、日本人の友達と出かけ、日本語環境を自分の周りに作り、ホストと過ごす時間は形ばかりのもの。インターネットで日本のサイトや動画を放課後も夜も毎日何時間でも見入っている、コンピューターゲームを何時間でもしている、ホストに何度注意されても止まらない。こんなことを続けていたら、12月、英語習得は、望めるものよりも遥かに低いレベルで終わります。
一方、自分の環境を初志の通り、英語習得、文化習得、国際交流、国際的な視野の拡大に焦点を置き、それなりに自分の日常と週末の環境を整えるか。これをしたら、1年で望める最高の、そして、最大の結果に達しましょう。
友達との遊びやITをいじっている時間を最小限に留め、英語環境の中に自分の身をほとんどの時間置いておくか、それとも、楽しみを優先するか。IT機器を自分で管理できないのであれば、ホストに預ける、学校のロッカーの中に入れておく、先生に預ける、という手もあります。それをしている生徒もいます。それだけ、学習を本気で考えているということでしょう。
自分だけの意思ではできそうになかったら、友達どうしで宣言し、互いに声をかけあうこともいいでしょう。ホストにお願いして、ホストに激励していただくこともいいでしょう。
ホストファミリーと週末を過ごすことは、人間的な絆をもっと深いものにしていく時間でもあります。英語の上達は、そこに自然についてくるものです。
両者の違いは雲泥の差となって現れます。
その分かれ目となるのは、今です。
あなたは、どちらを選びますか?
これは、形だけの選択ではありません。
これをしたらプラスになる、マイナスになる、という利の計算ではありません。
心の深いところで、自分は誰か、自分の人生をどんなものにしたいのか、自分が将来何をしたいのか、どのレベルで社会と関わっていきたいのか、どんな使命を自分が帯びているのか、どんな社会貢献ができる人間になりたいのか、ということをしっかりと考える必要があるのです。そして、やるぞ、と腹を括った決意が要ることなのです。
なぜならば、留学の1年は、この後の人生を根本から変えるものだからです。適当な時間を過ごすのであれば、その適当さは、その後の人生にも続きましょう。本気で取り組んだら、その本気さから得たものは、生涯の基準と糧となりましょう。
あなたの価値観や人生観そのものが問われる岐路です。