URA Forum
投稿日:2014年4月30日
URA Forumは、ICET独自で開催するフォーラムです。
「地球との共生」「他の人類や民族との共生」が世界の至るところで謳われています。
でも、実際の世界を眺めると紛争や戦争は、数えきれません。
日本の他国との関係を見ても、武力行使はないものの、北朝鮮とは国交断絶、中国と韓国との間は、ギクシャク。互恵関係を謳っているものの、首脳同士が話し合うことすらできない状況は、「共生」の精神からはほど遠いものです。
留学してくる生徒たちが、肌で感じることは、まず、表面に直接見える習慣の違い、少し奥に入ると「文化」の違いがわかってきます。
その違いを生じさせる物の捉え方や考え方や、そして、価値観の違いが見えてきます。
Understanding (自他を理解する)
Respect(それぞれの有り様を尊重する)
Acceptance(違いのあることを理解し、違いを尊重することを受け入れる)
というのが、このフォーラムの主旨です。
フォーラムは、古代ローマの時代に、野外で人々が集会を開き、議論を交わし、意見交換したところです。そんなイメージで、異なる文化背景を持つたくさんの21世紀に生きる高校生が、偏見や不安を持つことなく、オープンにいろいろなことが議論できたらいいな、それぞれの持つ価値観を持ち寄り、擦り合わせ、その裏にあるものを理解することができたらいいな、そして、友情を生み出すことができたらいいな、という想いと願いで命名したものです。
ICETの年間行事の中では、ひとつの軸となる大きなものです。企画も運営も全部12年生の生徒たちが中心となってするのが伝統となっています。25カ国を超える文化背景の異なる高校生が80人ほど集まり、2日間、いろいろなテーマで議論します。12年生ともなれば、それを全部英語で取り仕切ることができます。
オーストラリアの学校には、たくさんの民族、国籍の違う生徒たちがいます。
このフォーラムに毎年参加するBlacktown Girls HSには、60カ国を超える国籍の生徒たちが在学します。民族も様々です。同じシドニーでも、DHSのようにアングロサクソンの人たちがほとんどを占める学校と、上記のBGHSのようにアングロサクソン系の生徒のほうがむしろ少ない学校があるのは、極めて興味深いことです。当然のことながら、キャンパスの雰囲気はまったく違います。
ここ数年の毎年の参加校は、ICET、DHS(DHSに在籍するInternational Studentsも含む)、Model Farms High School、Blacktown Girls High Schoolです。
ここ2年は、テーマを設定し、グループで好きなものを選び、話し合い、まとめたものを発表するという形式になっています。
今年は、すでにコウキ君とマオさんが案をまとめ、着々と計画を進め、例年ならばこれから話し合いが始まるのですが、今年は、もうすでに最終に近い形ができあがっています。コウキ君の手元のノートには構想や案や、これからすることのリストがたくさん書き込まれ、FBを使っての委員会のメンバーとの連絡も緻密に運ばれています。その準備の周到さに、ただただ感心するばかりです。
去年は、残念ながら発行までに至らなかったのですが、2012年度のジャーナルがありますので、ご覧いただければ幸いです。
http://www.icet.edu.au/img/common/pdf/URA2012.pdf
「地球や動物との共生」に関しては、人間が何をしてきたかを端的に表現している面白い動画を紹介してもらいました。よろしかったらどうぞ。
今日、たまたま53日前にこつ然と消え去ってしまったマレーシア航空MH370の捜索をオーストラリアは一応打ち切るまたは大きく縮小するという発表があったのですが、南氷洋や南インド洋を捜索している際に、私たちは、あの大きな海に浮遊物、たくさんのゴミが浮かんでいるということを知りました。
宇宙もゴミだらけにしている人間。
https://www.youtube.com/watch?v=WfGMYdalClU