クラスにいるのは誰?

投稿日:2014年5月14日

PD – Professional Developmentと呼ばれているものがあります。

どの職業も、時代の進歩に合わせ、急速に変わっていく技術や知識の向上を図るための訓練や研修を必要とします。

ICETの先生たちも同じです。頻繁に、いろいろな面の研修会が行われます。月に2回ほど、年間には相当数になります。各人が独自にさらに高めたい分野のものは、個々に別々に行きます。

全員が一緒というのは、年に数回ですが、先週は、たまたま火曜日と土曜日、と2回連続でありました。

テーマは、「今年の生徒たちはどんな生徒たち?」というものです。

「どんな生徒」という意味は、名前とか年齢とか性別のことではありません。その生徒が、どのような学習者であるか、ということです。

 先生が主体の授業ならば、生徒たちは、静かに聞いて、ノートを取り、質問に応えるよう指されたらそれに答え、予習復習して、テストで良い成績を修めれば、どんな生徒がそのクラスにいるかということは、あまり重要なことではないかもしれません。

でも、オーストラリアの多くの教科、そして、英語学習のような教科においては、先生が主体ではなく、生徒が主体となって授業運びが行われるので、それぞれの生徒がどのような学習者であるか、ということは大変大きな意味を持ちます。

同時に、先生もどんな教え方を好んでする先生なのか、ということがやはり重要な鍵となります。

例えば、一旦受け止めた情報を消化するまでに時間がかかる生徒。一方、受け止めたことを外に出すことによって消化する生徒。この二人の学ぶ方はまったく違います。

聴覚で理解する生徒と、視覚で理解する生徒では、やはり、その学習過程は違います。

パッと読みでなんとなく概要を理解する生徒と、一つずつの言葉が同様の重さを持つように感じる生徒では、理解の過程もスピードも結果も大きく違います。

どのような学習方法を好む生徒たちがいるのかがわかると、それぞれにできるだけ届くような授業の仕方を工夫することができます。また、一人一人の生徒のサポートをする際にも、どのような教え方をしたら、一番その生徒にわかりやすいかが見えてきます。

例えば、元気が良くて、たいていのことは容易にこなしてしまう生徒。いつもそれほどの努力無しに、適当にできてしまうのですが、自分のベストに至りません。詰めと緻密さと計画性に欠けるからです。それをどう改善していくか。生徒が自分の学習方法の強み、好み、苦手を理解し、どこに到達したいのか、それには何が必要か、実践しなければならないことは何か、そこから逃げてしまわないようにするにはどうすればいいか、といったことを生徒も先生も理解すれば、どのような指導の仕方が最大の効果を生み出すのかが見えてきます。

それが必ず実るということではありませんが、でも、教師と生徒が同じ理解に基づいて一緒に学習することで、より大きな効果をもたらすことはできます。

そんなことを学び、話し、研究する時間でした。

このページにおいても、生徒たちが学習者として、どのような特徴を示すのか、徐々にご紹介していきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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