グローバル リーダーのタマゴたち

投稿日:2014年9月11日

21世紀の今日、世界は凄まじい勢いで変わっていっています。

毎日、世界地図は塗り替えられ、力の均衡は微妙に揺れ動き、自然災害による被害は世界の周るところで過去にない規模で起こり、瞬時にして地球の隅々まで情報は行き渡り、私たちの日常生活は恐ろしいスピードで流されていきます。

そんな21世紀に時代の先端にまって生きていくためには、4つのことが必要と言われます。

Collaboration:この言葉はすでに日本語の一部になっています。コラボ、コラボレーション。共同で一緒に作業し、一緒に問題解決にあたり、連携することです。この資質を養うのは、グループ学習です。ICETの生徒たちの学習の多くは、グループ学習から成り立っています。それは、コラボの精神、協力関係に必要な要素を養っていくためです。

Communication: コミュニケーションができなければ、何事も成り立ちません。他の人々の意見を取り入れながら、自分の意見も表明し、お互いの意思疎通を図り、相互理解を深めていく。ICETの生徒たちは、これを、日本語と英語の両方でできる能力を発達させています。

Creativity : 新しい発想、独自の発送。現代の問題は複雑さを増すばかりです。従来のものとは違った新しい解決方法、新しいやり方を導入していかなければ、この複雑な社会の問題を上手に解決していくことができません。問題解決ばかりでなく、日常の生活においても、新たな発想を生み出すことで、さらに生活を豊かなものとすることができます。新しい発想は、外国で暮らすということ自体が多角的なものの見方を可能にします。そして、そこから、従来とは違った物の考え方を自分の中に取り入れていくことができます。

Critical Thinking : これは、日本が喉から手が出るほどに欲しいものです。教えられたこと、手本にあることを繰り返すのではなく、物事の因果関係や経過を分析し、批判し、評価し、さらに良いものを生み出す思考過程です。Critical Thinkingという言葉自体は20世紀のものですが、この考え方そのものは、古代ギリシャの時代からあり、ダビンチやミケランジェロも使い、西欧の科学と技術を発展させた基礎であり、現在のアメリカやイギリスを中心としたビジネスのやり方の基本となっているものです。ICETの生徒たちが留学しているDHSは、この考え方を各教科の中に浸透させています。そこで学ぶ留学生たちは、自然にその考え方を身に付けていきます。

 4つのことを培うだけでなく、ICETの生徒たちには、リーダーシップを培う機会がたくさんあります。

今日は、近くの小学校の5年生を迎えてのEnrichment Dayの活動がありました。DHSは、1年の前期と後期に分けて、それぞれ10週間毎週木曜日に近隣の小学校から5年生を招待します。これは、ハイスクールへの移行をスムーズにするという目的もありますが、ある種の英才教育です。優秀な小学生にハイスクールの授業の刺激を与えることで、学習意欲をさらに高めるものです。

ICETは、その10週のうちの1週を受け持ちます。これは、双方にとってすばらしい意味を持ちます。オーストラリアの子ども達は、日本や日本文化に関心を持ちます。将来の日本ファンの開拓の場です。

ICETの生徒たちにとっては、英語でリーダーシップを執ることを練習する最高の場です。

同年代の10年生との活動は、英語という母語ではない言語なのでまだ少し退け取ります。あちらが加減してくれたり、わかりやすく話してくれることはありがたいものの、借りがありような感じで終わります。しかしながら、10歳11歳の5年生は、容赦ありません。直球を投げてきます。

なんでも学びたい年頃の子どもたちの 好奇心を満足させ、彼らに喜んでもらい、日本のことを好きになってもらうためには、それなりの準備が必要です。

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 ICETの生徒たちは、この日は、5年生のリーダーとしてふるまう日です。

遊んでいるだけように見えますが、1時間の活動を効果的にするためには、その何倍、何十倍の準備が要ることを実体験します。

楽しい活動、意味ある活動にするためには、ブレーンストームで、いろいろな案を出す必要があります。そこでの発想が豊かであればあるほど、活動はおもしろいものになります。

物事を上手に運ぶためには、計画が必要です。何をどう計画するかで、結果は違ってきます。Critical thinkingを活用する過程です。

協力体制(コラボ)があるグループには、ないところと比較すると数段優れた活動を生み出せることも体験します。そして、ウジウジと悩んだり、互いを責め合うことはもう過去のこと。今では、すばらしいコラボがすばらしい達成感をもらたるものだということをしっかりと理解しています。

年間を通して、いろいろな場を踏んできました。この頃になれば、先生にある程度の方向性が示されれば、後は、自分たちでいろいろなことをできるようになってきています。留学最初の頃とは雲泥の差です。何度もそのような場を踏んできたからこそ可能になったものです。

英語で5年生たちの活動を指示し、彼らの好奇心をくすぐり、行動を起こさせ、喜びを感じる体験を与えることができ、楽しかったと満足して活動を終わらせることができる。

これは、未来のグローバルリーダーの原型です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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