白昼夢は未来の可能性
投稿日:2014年10月1日
「ピクニック、しましょう!」という誘いを受け、心、ウキウキと出かけてきました。
大都会の真ん中にありながら、山と海が満喫できる場所。スピット橋からマンリービーチへのハイキングコースです。
No. 24からスタートして、No.10あたりまでの往復、約5時間のウォーキングでした。
山道あり、ビーチ遊びあり。小さなすてきなビーチがあちらこちらにあり、お天気はいいし、水着を持ってこなかったことが悔やまれるほどでした。
以前にもやはり生徒たちと一緒に来た際に、大きなトカゲとの出会いがあったのですが、今回は、春だからでしょうか、いるわ、いるわ、至るところにいるのです、トカゲが。
園児かと思われるような小さなものから、中高生かなと思うような大きさのものまで。
この逞しいのは、相当に人慣れしている様子。大きな岩盤の上で海を見下ろしながらランチをしている私たちにどんどんと近づいてきます。お目当ては、食べ物でした。
与えられた梨の食べかけなどには、目もくれず。狙っていたのは、チキン。骨だけを、かっさらっていきました(この表現がピッタリ)。トカゲがそんなものを食べるとは、まあ、驚き。
さらに、それを狙っていたカラス。トカゲを追って草むらに。やがて、骨をくわえたカラスが海のほうに降りて行きました。せっかくの収穫を奪われてしまったトカゲは、また、ヨッタラヨッタラと人間のところに。自然界での競争と、人間が与えるからでしょうが人間に餌を頼る過程を学習してしまった野生動物の不思議な行動を目にした一瞬でした。
日本には、 自然のもの全てには神が宿っているという八百万の神様の存在があります。自然の中で生きたアボリジニーの人々も、自然界に存在するすべての動物や植物には魂があり、その役割があると信じられています。
そうした動物が何を意味するのかというのをまとめた本があります。Scott A King著書、「Animal Dreaming」です。このブログを初期からずっと追ってくださってみえる方には、この本の名前も、私が動物の話を引っ張ってくることもお馴染みのことでしょうが、今回は、このトカゲと、もうひとつ、帰り道で出会った動物についてお話します。
著者キング氏に寄れば、トカゲが運ぶメッセージは、「白昼夢」。自分で熱を体に作り出すことができないトカゲは太陽の熱を得るために、岩の上で、じっと目を閉じ、いい気持ちそうにひなたぼっこをする。
人間は、ちょっとした瞬間に、実態のない幻想、想い、夢を見ることがある。意識していないふとした瞬間に、どこかに思いが飛ぶ。その想いの多くは、現実に戻った瞬間に、もう忘れられている。現実の今この瞬間にしていることに戻るから。
でも、その想いが、未来の可能性を示すものなのだ。トカゲは、それを思い出させてくれるもの。
「今日は、100匹は見ましたね」というほどに出会ったトカゲ。未来の可能性をたくさん運んできてくれたのかな。。。
私は、生徒たちに、「未来ノート」を作ることを奨めています。
そこには、自分の夢や希望、目標、達成したいこと、してみたいことなど何でも自分が未来について思うことをそこに入れていく。その未来像を映すような写真や絵などがあったら、それを貼る。自分が思いついたことをそこに書き留めておく。夜見た夢も書き込んでいく。大事だと思う言葉、メッセージも書き込む。
そのノートは、いっでも自分が戻っていけるところ。自分の指針となるもの。だから、すてきなノートを選ぶこと。
それが未来ノートです。実行している生徒もいるし、聞いただけで流してしまう生徒もいるし。どちらもそれぞれの選択。
キング氏も、「思いついたこと、白昼夢で見たことは、書き留めておくように」と書いています。「なぜなら、そこに思わぬ自分の未来が待っているかもしれないから」と。
毎日の学習や生活に忙しい私たち。夢見ることも、また、無意識に訪れた幻想を意識の中に引き入れてくることも忘れてしまいがちです。トカゲは、実は、その無意識の世界から私たちに訪れてくるものがとても大事なのですよ、ということを教えてくれるメッセンジャーなのでした。
大自然の中には、そんなメッセージャーたちがたくさんいます。八百万の神様も、みな、メッセンジャーたちなのでしょう。そこから、何を受け止めるかは、私たち次第ということなのでしょう。
物、物質に埋もれた生活をしている現代人。そして、より多くの、よりぜいたくな物質を得ることに戦々恐々としている日々。ふっと気を抜き、自由な想いを楽しむ瞬間が欲しいですね。
長くなったので、もうひとつの動物は、この後で。