最後の2週間

投稿日:2014年11月24日

ケアンズの旅が終わり、オーストラリアでの時間は、いよいよと残すところ2週間弱となりました。

最後の2週間は、締めくくりの時間です。

1年は驚くほど早く過ぎた、というのが大方の生徒が、そして、ホストファミリーや先生たちも同様にもっている感想です。

お子様を海の向こうに送り出されたしまった親御様は、どのようにお感じでしょう? 長くもあり、短くもあったこの1年でしょうが、でも、もうすぐ帰国が迫ってきている今、再会が待ちきれなくなってきていることでしょう。

帰国を目の前にした若者達の心境は実に複雑です。

帰国が待ちきれない。

お母さんのおいしいお料理が楽しみ。

家族や友達とのなつかしい時間が待っている。

好きなことがたくさんできる。

自分の部屋、慣れた空間に戻ることができる。

その一方で、

ホストやこちらでできた友達と別れたくない。

もっとこの特別な時間の中に浸っていたい。

せっかく慣れ親しんだ環境なのに。。

ここまで積み上げてきた英語をどう維持しようか。。

日本で自分がどう受け止められるのだろう。

待っていてくださる方々の期待に応えられるのだろうか。

来年は受験の年。どんな年になるのだろうか。

今年の成果がきちんと出せるのだろうか、などなど。

十代の1年は、長く、そして重大な重みを持つ時です。それも、その1年を異文化の中で過ごしたとなると、なおさらのこと。

この1年間の変化、成長を測るものさしはありません。あまりにも大きすぎるし、あまりにも特殊だからです。

前後が同じ環境にある1年と、そこから引き抜かれてまったく別の場所、環境、文化の中に放り込まれた1年の成長は、まったく別物で、比較のしようがありません。

そして、ここでの成長は、「英語圏」という環境の中での成長です。その中において、1年間、自分の居場所を確保し、周囲とのネットワークを築き、学習の仕方を学び、生活し、積み上げてきたことは、日本に帰国した際に、それをそのまま再現することができない成果です。

なぜならば、その環境が目の前から完全に消えてしまうからです。では、自分たちが積み上げてきた成果と1年の成長をどう表現できるのか、そして、どのように見ていただくことができるのか。それが、帰国する留学生たちが抱える難題です。

残りの2週間で、それを必死に考えていかなければなりません。

そして、それは、生徒だけでなく、帰りを待ちわびてみえる日本のご家族や先生がたにもご一緒に考えていただかなければならないことです。

 

 

 

 

 

 

 

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