結束したシドニー
投稿日:2014年12月16日
昨日のシドニーが背筋が凍り付いた恐ろしい日なら、
今日のシドニーは、慈愛に満ちた日となりました。
なぜ、法の裁きの最中にある人間が保釈になったのか、という疑問は残っても、そして、それに対するぶつけようのない憤りがあっても、
シドニーの街は、犠牲になって失われた命を惜しみ、暴力の根絶を望み、平和を祈る人々で満たされました。
それは、人種に関係なく、年齢に関係なく、男女に関係なく、人間が愛でつながることを望むすべての人々でいっぱいになり、シドニーの街には、いつもと変わりないにぎわいが戻ってきました。
人間の常ですが、普段、物事が正常に動いている際には、日常の営みでみな忙しく、愛する人にも、優しい言葉をかけることを忘れてしまうほどにストレスだらけの生活に追われます。
そして、何か大事件や大きな自然災害が起こった時に、それによって、最も大事なものを失った時に、はっと、何が大事かに気が付きます。
シドニー市民は、昨日のあまりにも衝撃的な事件を通して、そして、2名の命を惜しむことで、みんなが大事な大事なつながりを求め、感じることができています。
亡くなった1名は、極めて優秀だと言われる法律家。3人の子どもたちのお母さんです。もう一人は、カフェのマネジャー。犯人が居眠りをした隙に銃を奪おうとして撃たれてしまったとのこと。マネジャーとしての責任を果たすために命を落とされました。ご遺族のお気持ちは、想像がつきません、あまりに惨すぎて。
この方々の犠牲があって、シドニーは再び再生し、今まで以上に、さらに、もっと良い場所に生まれ変わりつつあります。
こんな犠牲が出なくていいように、そんな恐ろしいことをする人が出なくて済むような社会にするために、一人一人の思いやりが要ります。
今日の慈愛が、また、日常の喧噪の中に消えてしまわないよう、毎日の中で、周りの人々に暖かく優しい言葉をかけ、思いやりで包むことを意識したいですね。
2014年12月17日
房江先生へ
ご無沙汰しております。紗永がお世話になりました。また、息子、惇嗣がこれからお世話になります。
惇嗣の留学のことでは、お心配りをいただきありがとうございます。紗永宛のメールを拝見し、不安もやわらいで参りました。初めての海外への飛行機での旅が1人旅になり、親子共々不安でいっぱいでしたが、何でも前向きにとらえようと、「早く仲間同士仲良くなれる機会になるよ。」と話しています。仁川空港で岡山からの仲間と上手く合流できるように、お力添えをよろしくお願いいたします。今後とも娘、息子をよろしくお願いいたします。
川端 純永
2014年12月17日
川端様
独りになってしまって、本当にご心配なことでしょう。
今日、西岡先生からメールをいただき、また、先日来岡山学芸館の先生方にご尽力をいただき、ご子息が不安に感じなくていいように、みなさんが手配を進めていてくださっています。仁川までが少し心細いでしょうが、仁川では、きっと、みんなに暖かく迎え入れてもらい、そこからの旅は不安がなくなるでしょう。帽子をかぶっていれば何色とか、ジャケットの色が何色というようなことが前もってわかれば、いい目印になるかと思います。今年の生徒たちも出身学校に関係なく切っても切れない良い友達になっています。お嬢様の時もそうでした。だから、心配なさることはないと思います。両校の先生方が連絡を取り合ってくださっていると思いますので、どうぞ、安心していらしてください。こちらこと、末永くおつきあいくださいますよう、お願い申し上げます。