最初の衝撃と柔軟なバネ

投稿日:2015年3月10日

高校生の1年留学は、大事業です。

本人だけでなく、親御さんにも、家族にも。まったく知らない土地に自分の生活拠点を移すには、それだけの覚悟が要ります。どんなに覚悟して出てきたところで、最初の衝撃は、体験してみないとわからないものです。

1ヶ月経って、この場所に立っていることは、最初の週には、到底想像できないものだったでしょう。

いくつかの感想をお届けします。フルネームでOKという生徒もいれば、ペンネームならOKという生徒、匿名ならOKとそれぞれなので、ペンネームのある1人を除き、全員、イニシャルにしました。

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「もう3週間が経ったんだな、と感じました。先輩たちが「1年は早いぞ」と言っていた意味がわかってきました。3種間が早いと感じると同時に、自分の英語力が伸びているのかな、と心配になってきました。

3週間では自分の英語力が伸びたとは感じないので、危機感も出てきました。

ホストファミリーと過ごした最初の祝日は、ジャパンシックになってしまったけれど、その後からは、まったく普通に過ごせています。

3人の子どもたちとも初日からすごく仲良くなれたので、家ですごく過ごしやすかったです。お母さんもどんどん話しかけてきてくれるので、自分からも気軽に話せるようになりました。

学校でも友達がたくさんできて良かったです。そろそろ、Davidsonの生徒を誘ってどこかに遊びに行きたいです。

スポーツはオーストラリアでは野球をしようと決めていたので、学校と外部との両方のチームに入いるつもりです。学校のほうは、もう試合が始まって、レベルは思ったよりも強くて、試合も連続勝てています。

自分ではこの2週間は、いい方向に進んでいると思います。」by Jonny Depp R.H.

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「日本にいた時の自分は、自分から動くことがなかなかできなかった。失敗して、悪影響があることを怖れていたから。勇気がなかったと言ってもいい。だから、いつまで経っても成長せず、先生や両親や友達に頼っていた。

目覚まし時計をかけているのに起きられず、遅刻することもあった。ほぼ毎道親が起こしてくれたから、助かっていると思っていた。寝坊するのは、12時とか1時まで起きて遊んでいたからで、それが習慣になっていた。そのせいで、きちんとした勉強ができず、テストの点数もどんどんと下がってきていた。集中しようとしてもできない。

朝ご飯は週に多くて3回。寝坊するから食べる時間がない。日曜日は起きるのが昼なので、朝ご飯ではなく、昼ご飯になる。それが、日本での生活だった。

オーストラリアに来て、最初の1週間はホストにランチを作ってもらったけれど、後は、自分で作っている。朝ご飯も自分で作り、毎朝、ちゃんと食べている。起きるのも自分で起きる。部屋もちゃんと整理して、家を出る時に部屋を見回して、きれいになっていることを毎朝確認してから出る。

自分のことは自分で考えて行動している。自分のことは自分しかわからないので、他の人に助けてもらうことはできない。それに、自分でやらないと、いつまでたっても大人になれない。」(K. E.)

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「私は、両親と離れてこちらに来てから、色々なことができるようになりました。例えば、洗濯や片付けやお昼ご飯を作ったりすることです。日本では、お母さんが洗濯やお昼ご飯をやってくれることが当たり前と思っていたし、片付けも自分の部屋だからいいや、と思っていました。

私のホストファミリーは、洗濯も昼食も自分でやらないといけないので、自分ができる家事のレパートリーが増えました。部屋を片付け、ベッドを整え、机の上をこまめに整理するようにしています。宿題もその日のうちにやるようになったし、夕食の手伝いもするようになりました。

日本の両親には恥ずかしくて言えなかった「ありがとう」をたくさん言うようになりました。こちらに来て、”Thank you.” を伝えるようになってから、日本で自分がどれだけ「ありがとう」を言っていなかったか、痛感しました。

学校から帰ると、ホストファーザーが、” How was today?” と聞いてくれるので、その日のできぼとを自分から話しやすくなりました。日本にいた時よりも話すことが多くなったし、言いたいことを言えるようになりました。」
(M. S.)

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「この1ヶ月間は、本当に時間の流れが早かった。この家に来てもう1ヶ月なんて信じられない。ホストとの関係は、「普通」としか言えない。ブラザーも年が違うし、お母さんもそんなに活発という感じではない。でも、僕は自由に使える時間が多いので、ここは自分に合っている。ブラザーとあまり会話がないことが悩み。

学校では昼休みに、Yr10の人たちとサッカーをしている。
最初に、アツシが誘われて、次の日、自分も友達を作りたいと思って勝手についていったのを覚えている。

始めのうちは、友達もいなくて、なんで、こんな日本人がいるんだよ! 的な空気がありましたが、選択授業で同じ人や、水曜日のスポーツのバスが同じ人、日本に興味のある人など、少しずつ友達ができてきた。学校ですれ違った時にも、”Hey, Sho!” と声をかけたりしてくれるので、本当に嬉しい。

学校生活は、サッカーのグループにも入れたので、そこでも少しずつ友達ができてきている。なかなかいいスタートだと思う。

家での生活は、もっと改善したほうがよさそう。」  (S. S.)

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「オーストラリアに来て、日本食や家族に対する思いが明白になった。日本食はこちらに来てほとんど食べることがないが、久しぶりに食べた時に、食べ慣れたなつかしい思いを強く感じた。今まで何気なく食べていたものは、実はとてもヘルシーなもので健康にも良いということを改めて知り、食事に対しての考え方が変わった。

ホームステイを初めて体験し、会話が生活の中でどれほど重要で大切なものかということを、言葉が通じないからこそ気付くことができた。日本では思ったことや感じたことをすぐに言葉に出すことができる。そして、共感してもらえる。それは、実はとても幸せなことなのだということに気が付いた。
こちらでは話そうとしても同じようにできないし、会話したくても,今の英語力では満足できるレベルの会話ができない。

だからこそ、もっと頑張らなければいけないし、頑張ろうと思える。これからもっと努力して、もっとコミュニケーションが取れるようになりたい。

学校に通学して間もない頃に、バスを乗り間違えて、まったく違う方向に行ってしまった。その時に学んだことは、人に聞く事、人に頼る事、そうすれば、必ず良い方向に向かうことができるということ。1人で悩んでいてはいけないのだということを知った。

今まで1人で考えてきたことが多かった。この3週間で、人に頼ることができるようになった。これは、小さな事かもしれないが、自分にとっては大きな進歩である。

この3週間で、人生が文字通り180°変わった。

これからの生活、英語力と共に、自分自身も生長できるよう、今まで以上に努めていきたい。」(S. A.)

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「まだ来たばかりで変わったことは少ないけれど、こちらに来てから何かに積極的に挑戦することが多くなった。これが、自分の留学の目的のひとつであるので、これからも挑戦していきたい。

来たばかりでも、日本とオーストラリアで違う所はたくさん見つけた。たとえば、シャワーの時間や夕食の時間など、「時間」の違いが多い。オーストラリア人の行動がすべて速いことにも驚いた。

学校は、日本では、チャイムがなっても授業が長引くことがあるけれど、オーストラリアでは、チャイムが鳴ると、授業が途中でもすぐに終わる。

時間以外にも、店の出入りや交通ルールなど、違いがたくさんある。店では、カバンを持っていると、出る時に中身をチェックされる。買った時のお釣りは、1、2セントだと、四捨五入で処理される。

交通ルールは、道路のところどころに、スピード制限のための段差がある。信号を付けなくてもいいように、円になって回らなければならないようなシステムになっているところもある。

たくさんの「違い」に驚いた。徐々に慣れるだろうけれど、違いをもっと発見していくのもおもしろい。」  (D. H.)

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「日本を出発して約3週間経ち、やっといろんな事に慣れてきて生活のリズムが出てきたな、という感じです。

この3週間で成長したと思うことは、3つあります。

1つ目は、理解するということです。
オーストラリアに来て最初の週は、日本だったらこうだった、私の家族はこうだった、と、日本の生活と比べてしまっていました。でも最近では、オーストラリアの生活が本当に楽しく充実しているし、新しい文化や価値観がすごく面白いと感じられます。それに、もっと知りたいと思うことが出てきています。相手の考えを理解するということが、少しずつですが、できるようになりました。

2つ目は、英語への恐怖心がなくなったということです。
日本で英語を勉強している時は、英語が身近なものに思えなかったし、nativeの先生に話しかけられると、何を行っているのか理解できず、怖いし不安でした。正直、英語で話すということ自体に抵抗がありました。しかし、友達や特にホストファミリーと関わっていく中で、いつのまにか、そんな気持ちはなくなっていたし、英語がとても身近なものに感じられるようになりました。

3つ目は、自分の気持ちを言葉に表せるようになったということです。
オーストラリアに来て思ったのは、当たり前の事かもしれませんが、口に出して言わないと伝わらないということです。

私は、自分の想っていることを相手に伝えるのはとても苦手です。相手を傷つけないかな、嫌われないかなと思っているうちに、結局何も言えないということが本当にたくさんあります。ホストファミリーと生活している中で、「あなたはどうしたい?」と聞かれることがよくあります。少し前の私なら、何も応えられないか、どちらでも良いと応えていたと思います。今は、私はこう思う、こうしたい、という気持ちを自然に言えるようになりました。

でも、それは、英語で話している時だけです。理由はわからないけれど、日本語に戻ると、それができなくなります。私のこれからの目標は、自分の考えをしっかり持って、それをうまく相手に伝えられるようになることだと思います。

この3週間は、精神的にとても大きく成長できたと思っています。語学力の面では、毎日、少しずつですが、聞き取れる単語が増え、自分から話す回数が増えて、ホストファミリーに、「英語が上手になったね」と言われて、とても嬉しかったです。

今の私の問題は、日本人といる時、日本語で話してしまうということです。自分のためにならないことは良く分かっています。もっと、がんばりたいです。」
 (N. N.)

徐々に掲載していきます。

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