土曜日本語学校
投稿日:2011年4月16日
久々に会った子供たちは、みな、元気でした。
休暇中なのですが、日曜日に行う行事のために学校に集まってもらいました。なにか、日本の学校みたいですね・・・
Warringah Mall(ワーリンガ・モール)という大きなショッピングモールがDHSから車で15分ほどのところにあります。そこで、日曜日に募金活動をしてもいいという許可が出ました。習字、折り紙、おもちゃ、風船などで注意を呼び、買い物客に献金を呼びかけます。今回の主な目的は、オーストラリアの人々から日本の人々、特に、中学生や高校生へのメッセージをもらい、それにICETの生徒たちが邦訳を付けたものを日本に送ろうというものです。色紙とビデオの二本立てでしてみます。
今日は、そのためのポスター作りでした。当日の当番や分担を決め、久々にみんなで一緒にお昼を食べました。スー先生と数人のお手伝いの生徒たちの手でできたすき焼き、みんなおいしそうに食べていました。
休暇中に英語の補習授業の先生をしてくださっている大学生のJonathan Shannon(ジョナサン)からも協力があり、パンチの効いた英語の表現が効果的です。4時間ほどかけてできたポスターは、とてもカラフルで見事なものです。日曜日、買い物客の目を大いに引くことでしょう。
作業を通してグループ全体の中に広がっているほのぼのとした雰囲気は、とてもいいものでした。
前回DHSで集めた$860ドルほどの寄付金は、最初は、日本のRed Crossに送る予定でいました。Swan HillのHarmony Dayで集まった120ドルを加え、さらに、個人からの献金を加え、最終的には合計2000ドルになりました。募金の使途目的がわかるほうが、そして、お金がどこに行くのかがわかるほうが献金しやすいという声があり、そして、ドナーからは、的を絞って欲しいというお話がありました。そこで、Red Crossから、送り先を盛岡中央高等学校に変更しました。
盛岡中央高校には、宮古をはじめ海岸地方から通学する生徒や職員の方がいらっしゃり、お家や両親をなくされた生徒さんもあるということを聞いていました。そうした生徒さんのために使っていただければ、ということになり、すでに送金されました。
今回の募金活動は、生徒たちに諮り、震災で孤児になってしまった子供たちのためという目的に絞ろうということになりました。
それを目的にしようと思っているという話をあるホストにした瞬間に、「そういう目的なら喜んで」とポーンと100ドル出してくださった方がありました。的を絞るということが、献金には大事なんだということを一連の過程を通して学んだ次第です。
どこにどう送るのが最適なのかは、これからいろいろな人たちと連絡を取りながら、徐々に決めていきます。ICETと何らかの関係があるところが望ましいのでしょう。
いわき市に御住まいの方から、続く余震や原発の不安などで、住民の気持ちが参ってきてしまっていること、3月11日までの生活が一変してしまったことへの心境、お友だちやお知り合いと励ましあいながら1日1日の安全を確保している様子、それでも黙々とできることをしていくしかない被災地の人々の様子などが綴られたメールをいただきました。涙なしに読むことはできません。でも、そこには、希望を失わない強い意志がこめられています。
岡山にご在住の保護者の方からも、いわき市にお住まいだったご親戚の方と未だに連絡が取れないこと、避難を余儀なくされていらっしゃること、人々の静かな言葉だけに叫びは余計に悲痛に感じられる悲しみに満ちた、でも、同時に、前に進むんだという強いメッセージがこもったお手紙をいただいています。
クライスト・チャーチでも被災者のその後の悲惨な心理状態を綴るメールがそこでカウンセリングのボランティアをしてみえる方から時々届きます。でも、めげない、くじけない姿勢が強く感じられます。
シドニーにいる私たちができることは微々たるものですが、でも、つながっている、ということをお互いが確認できることが大事なのだろうと思います。そして、多分、シドニーにいるからこそできることがあるのではないかと思います。的を絞ることによって、長期的に支援できる方法を考えることが必要です。今、それを模索しているところです。教育省、大使館、教会の人々など、いろいろな人々をつなぐことで、少し、方法が見え始めたところです。
以下は、まったく別の話題です。表題の内容です。
DHSの近くに、JSC日本語学校ノーザンビーチ校というのがあります。ここには、3歳半から12歳まで51名の子どもたちが在籍しています。両親または片親が日本人、普段は現地の学校で英語で授業をしています。土曜日ここにきて、日本語の勉強をします。ICETの生徒たちに、そのお手伝いをしてもらえないだろうか、という申し出がありました。ボランティア活動の証明書も発行します、ということ。
クラスは、6つに分かれ、それぞれに、クッカバラ、ポッサム、コアラ、ウォンバット、ワラビ、カンガルーとオーストラリア独特の動物の名前がついています。ICETの生徒は、一人一クラスに入って、担当の先生のお手伝いをします。
生徒たちに問うたところ、毎週したいという希望から、時々ならという希望まで含め、ほとんどの生徒が関心を示しました。土曜日に、スポーツなど地域で組まれたものに参加している生徒たちは、もちろん、そちらが優先となります。
来学期の最初(30日)からの参加予定が組まれている生徒たちは、9日にあった1学期の修了式で紹介され、役目の説明を受けました。
参加できる活動がひとつ増え、それが教育の場であることは、良い刺激が生徒たちにあると考えます。