生きる意味
投稿日:2012年8月28日
こんにちは、ICETでインターン中の朴と柴原です。気づいてみれば、もうすぐ私たちのインターンの終わりも近づいてきました。毎日、現役生のみんなが元気よく挨拶をしてくれたり、話しかけてくれたりすることが嬉しいです。
今日は、Yr.10とYr.11のCAPDの授業に参加させていただきました。CAPDの授業では、ふさえ先生が日本語で自己啓発や世界に目を向けることができるような内容を取り扱ってくださいます。
今日は、さだまさしの「風に立つライオン」という曲をみんなで聴きました。この曲を聴いたことがある方も多いとは思いますが、この曲は、ナイロビに国境なき医師団のメンバーとして行ったお医者さんのことが歌われています。
歌詞は、切ないのですが、その中で印象的なのは「診療所に集まる人々は、病気だけれど、少なくとも僕より心は健康なのですよ…僕は、『現在』を生きることに思い上がりたくないのです」という部分でした。
発展途上国と聞けば、「貧困・可哀想・助けてあげたい」と連想する人々が多いと思います。しかし、このお医者さんは、実際に発展途上国と呼ばれる国に行って、そこに住む人々が生活は日本のように豊かではなくても、幸せに暮らしていたり、今を一生懸命に生きていたりする姿を見て、「少なくとも僕より心は健康なのですよ…僕は、『現在』を生きることに思い上がりたくないのです」と表現したのではないでしょうか。
私、柴原は、大学のサークル活動でマレーシアのコタキナバルというところで家を建てるボランティア活動に参加した経験があります。その時に感じた気持ちは、この歌詞と似ていました。
発展途上国の人々は、貧しいから先進国に住む私たちが助けてあげなくてはならないという思いを持ってしまいがちですが、私が感じたのは、そこに住んでいる人々が物質的に豊かでなくても、家族がいることや自然と共存することで、幸せを感じて暮らしていることでした。私が、マレーシアで出会った人々は、いつも素敵な笑顔で生活していました。ボランティアとして行ったはずの私が、逆に現地の人々の素敵な笑顔からパワーをたくさんもらって帰国したことを覚えています。
日本に住んで世界の現状を知らなければ、どれだけ日本の社会が物質的に豊かなのか、どれほど恵まれた環境にいるのか気付くこともできません。しかし、実際に発展途上国に行って、そこに住む人々と交流してみないと、どのような気持ちで暮らしているのか知ることは難しいと思います。
高校時代に留学し、好奇心旺盛で世界に目が向けられるICETの現役生は、きっとこれから大学生になったら海外へ出ていくことが必ずあると思います。その時に、現地で感じた気持ちや出会いを大切にしたら、より視野を広げ、成長に繋がると思います。その第一歩として、ICETでのCAPDやGlobal Issuesの授業は、とてもよいきっかけになるはずです。現役生には、ICETでの学びを楽しみながら、しっかり続けていって欲しいなと感じました。
今日は、私的な感想が多くなりましたが以上で終わりたいと思います。では、また明日。
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真子さんの体験談は、今日のCAPDの授業内容に重なります。CAPDの話しが出ましたので、今日の授業の目的をお話したいと思います。
今日の授業の目的は、情熱を感じるものを見つけること、それに向かって生きていったらどんなことでも乗り越えていけるだけの力が出、心が豊かになり、自分の生き方に誇りを感じることができることなどを説明するために、「風に立つライオン」の歌を聞き、そして、ダニエル・ゴールマンのEQ (心の知能指数)の勉強をしました。
心の動きは脳と密接につながっている、というよりも、脳に支配されているのですが、人間はそれをコントロールできる能力を持っています。IQが高くてもEQが発達していなければ、IQを活かしきることはできないかもしれません。でも、EQが高ければ、IQを上手に活かせることはもちろん、仮にIQがそれほど高くなくても社会の中で幸せに、そして、成功裏に生きていけるチャンスは大きく広がりましょう。
生徒たちは、先週から「MDGs(ミレニアム開発目標)」の学習に入っています。今日の授業の後半は、それぞれが担当する分野のリサーチをしました。発展途上国で起こっていることの現状やMDGsの進捗状況を調べ、問題点や私たち一人ひとりができることを提案し、自分が調べたことを他の生徒たちに教える効果的な方法を考え、数週間後に発表するのが課題です。
以上が、今日のCAPDの授業でした。