URA Forum Journal

投稿日:2012年9月26日

今日、6月末に開催されたURA Forumのジャーナルの英語版の最終版が届きました。

11年生のツバサ君とミホさんの努力の結晶です。日本語の最終版はこれからです。

ICETの教育理念の中に、Empowermentというのがあります。力を付けるということです。

与えられるだけでは、力は本物にはなりません。教室内でいくら知識を詰め込んでも、実際に応用できなければ、本当の力が付いているとは言えません。実際にやってみて、実践で苦労し、能力を試され、既成の知識を応用し磨きながらも新しい方法と違う工夫を取り入れ、うまく行かなければなぜ上手く行かないのかを分析し、うまくできるまで試行錯誤し、そして、遂に成し遂げるところまで持っていく。

この過程があって、初めて力が付きます。知恵もつきます。

URA Forumの最初の数年は、すでに組まれたものに従って、生徒たちは言われたことをするだけでした。もちろん、リサーチしてくるもの、発表するものには、自分たちの味や形や色を加えることができますが、その時だけの役目を果たすだけで終わってしまうので、何か、いまいち乗らないものがありました。

数年前から、環境を整えることは先生たちがしても、中身は生徒が自分たちでゼロから組み、これだけのことをしたという達成感が味わえるよう、責任の多くを生徒の手に委譲しました。ジャーナルの編集もそのひとつです。アドバイスは出しても、できるだけ先生たちは手を出さない、生徒が自分たちでするというものです。

ジャーナルなどは、先生が書けば数日で終わります。でも、それでは、子どもたちの体験としては何も残りません。完全に委譲するには少し勇気が要ります。完成しないことだってあるからです。実際に、途絶えてしまった年もありました。それでも、生徒たちが原稿を集め、選び、両方の言葉に翻訳し、デザインや色を考え、レイアウトしといった過程を通ることに意味があるという考えを貫くことにしました。でも、実際のところ、完成するのを鼓舞し待つには、腹を括る必要があります。

今年は、最初は1年組を含む数人で始まった編集でしたが、最終的には、ツバサ君とミホさんの手に責任が渡りました。アサインメントあり、宿題あり、試験あり、行事ありと、いろいろなことが続くなか、時間を見つけては積み上げ、2ヵ月半かけて遂に完成させました。

この快挙をどうやって褒めたらいいでしょう。一番のご褒美は、彼らがいろいろな意味で力を付けた、ということになるのでしょう。これからいろいろな人々に届き、たくさんの人々がそれを楽しみ、感謝し、賞賛することがご褒美になります。編集の知識を付け、言葉で苦労し、完成した達成感と自信がご褒美になります。大学に行っても高校で新聞を編集したことは、次の活動のバネとなりましょう。

ジャーナルは、早速とフォーラムに参加した学校に送られます。ICETのHPにも掲載できるようにしたいと思います。楽しみにしていらしてください。

ここで、とっても嬉しい知らせがマコさんから届きました。

ICU(国際キリスト教大学)に合格したとのこと。おめでとう!! 本当におめでとう!! 将来、発展途上国の開発に寄与したい、だから、そのための勉強ができるのがここだとこの大学を選んだ彼女。大きな志に向かっての1歩を無事に踏み出すことができました。

日本での大学受験とこちらでの卒業統一試験のダブル受験、一生懸命勉強した過程が喜ばしい結果につながりました。

ジャーナル、大学合格、ともに、地道な努力の過程を見事な結果と結びつけました。生徒たちのがんばりに敬意を表し賞賛の拍手を送ります。

 

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