成長の自覚は帰国してから
投稿日:2012年11月13日
各個人の持つ付き合い方の独自性は、生活のいろいろな場面で浮き彫りになります。
コミュニケーションの取り方、表現することとしないこと、言葉の選び方と使い方、時間の感覚、ビジョンの持ち方、目標設定の仕方、学習への取り組み方、努力の持続方法など様々なところで「その人」なりのやり方が表に出てきます。
しかも、それは、氷山の一角にしか過ぎず、その下には、価値観とかニーズがあり、さらにそのもっと深いところには本能があります。
それぞれが持つ付き合い方の独自性は、当然、ホストファミリーとの生活にも表れ、毎日の生活のリズムにも、人間関係にも大きな影響があります。
生徒たちは、到着早々のオリエンテーションでいろいろなことを学び、そして、各家庭にと散っていきます。実際の生活が始まり、その体験を材料に、また、いろいろなことを学びます。前回で述べたいろいろなスタイルについても学び、観察や応用を繰り返し、試行錯誤しながら、家族の中で、異文化の中で融合していきます。
それから10ヶ月経った今、家族の一員として各家庭の中に根を張るに至ったことは、本当にすばらしいことです。体験を積んできたからこそ、いろいろなことがわかるようになってきています。でも、生徒たちは、まだ、自分がどれだけ成長したのか、どれほどに変化しているのかということの認識はあまりありません。他の生徒たちが同様に成長を遂げてきているので、自分の成長が見えないのでしょう。
その成長がわかるのは、日本に帰国してからのことでしょう。帰国して逆カルチャーショックにあい、そこを通ることでさらに成長します。同時に、そこを通ることで、日本に戻ったことを自覚していきます。
16歳、17歳の1年間の旅は、とっても大きなものでした。理論で学ぶだけでなく、いろいろな体験を通して理論が実践になり、実践が理論を裏付け、そして、生徒たちは現実の学びとして自分の中にいろいろな知識を組み入れていきます。
成長の度合いが生徒にも十分に認識できるといいのですが・・・