「幸せの経済学」

投稿日:2012年12月27日

パラダイム・シフトという言葉があります。

なにやら難しそうな言葉なのですが、言ってみれば、発想の転換、別な考え方をするために軸を変えてみる、立っている土台を違うものにしてみる、ということです。

私たちは、みな、時に応じて、このパラダイム・シフトを求められます。時代が変われば、変化に合わせた考え方が、あるいは、変化を創り出す考え方が必要となります。

違う角度から物を眺めるのには、どうしたいいのでしょう?

いろいろな知識が必要です。いろいろな考え方に接することが必要です。違うことをやってみることも必要です。工夫を施すことも必要です。新しい方法を応用してみることも必要です。 知恵を出すことも必要です。

いろいろなことが要ります。そんなことを大きく学べる機会が留学です。そして、ICETのプログラムの中には、そういうことを意識したカロキュラムが組まれています。

休暇中にも関わらず、12年生の生徒たちは、数学に、CAPDにとがんばっています。今日も、数学のレッスンが4時間。昨日はCAPDのレッスンが6時間。

 大変ではあっても、普段のアセスメントやアサインメントに追われずに、そして、各種の授業時間に分散されずに、まとまった時間が取れるので、じっくりと学ぶことができます。

昨日は、2050年には90億になると予想される地球上で、食料とエネルギーは調達可能なのか。日本の今ある恩恵は、20年30年前に政策が立てられ、世界中の技術革新の下に可能となってきていることですが、その一方で、経済や金融はずっと低迷のままです。空洞化も商店の閉鎖も別に目新しいことではなくなってきています。20年30年先を予想してそれに備えるための技術革新や先行設備投資は、徐々に難しくなってきています。政治は、デフレ脱却、景気回復と同じ言葉が、人々が違うだけでずっと繰り返されてきています。

世界は、金融破たんを起こした国もあれば、EUやアメリカも瀬戸際の危機に何度か襲われています。アメリカは金融の崖っぷちに立たされ、社会は暴力には暴力での構図が蔓延り、世界が理想としたかつてのAmerican Dreamの世界は、崩れてしまっています。

グローバル経済のひずみは、もう10年ももっとも前からいろいろな学者によって唱え続けられてきました。そのひずみの現実がいよいよと一般人の目の前にもいろいろな現象として現われるようになってきました。グローバルの経済のひずみとは、一体何なのか、それを是正する方法があるのだろうか。チベットのラダック村で起きた現象を事例として、グローバル経済の実態、そして、違う考え方について学習しました。

自分が総理であったらどういう政策を立てるかを考えてくることになっていますので、どんな議論が行われるかこの次に会うのが楽しみです。

http://www.shiawaseno.net/

「幸せの経済学」は、日本語版もあるようですので、ぜひ、ご覧になってみてください。

さて、留学してくる皆さんも、このパラダイム・シフトが必要となります。一番大きなシフトは、日本ではなく、オーストラリアの地に立ち、オーストラリアの文化の中に生活する、ということです。これが実際には、どういう意味を持つことかは、まだわからないでしょうね。

実際にどうしたらいいのかは、こちらに来てからのことにしましょう。

日本の学校もそろそろ休暇に入ります。こちらの11年生、12年生も、休暇が必要です。私も、しばらく投稿から離れます。2013年のブログの開始は、1月10日にします。その間の連絡は、個人的に必要なことに関しては、直接にさせていただきます。皆様からは、fusae@icet.edu.au にいつでもご遠慮なくお送りください。

皆様には、今年1年間大変お世話になりました。いろいろな形でご支援いただきましたことに心から感謝申しあげます。また、来年度もぜひ、よろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えくださいますよう。皆様のご多幸とご繁栄、そして、2013年がすばらしい年でありますことをお祈り申しあげ、今年最後のご挨拶とさせていただきます。

 

 

“「幸せの経済学」” へのコメント1件)

  • 石原 信吾

    2012年12月27日

    ご無沙汰しております。
    ふと、仕事の合間に現状のICETの状況が気になりHPを拝見させていただいたところ、
    房枝先生のブログを見つけてコメントさせて頂きました。
    卒業し早9年が経ち、気づけばタイで仕事をしている自分の姿に驚いています。
    海外に興味を持った14歳の夏からこのような人生を送ることを自分でも想像しておりませんでした。日々の業務などで忘れかけていた何かをこのHPを見て思い出したような気がします。
    常に社会は変化し続けていますが、人間の根幹たるものは変わらない気がします。
    私自身が14歳の夏に感じたあの思いは決して今も変わることなく思い続けています。

    ICETの生徒たちにとても伝えたいことがあります。
    (今はちょうど新たに来る人たちですかね?)
    今留学している瞬間をとても大事にしてほしいと思います。
    多分、言われなくても分かっていると思うのですが。
    思春期に異国の地で異国の家族と過ごすことで、その経験はとても価値あるものです。
    その経験を十分に楽しんで将来の糧にしてもらえればと思います。

    何事にも興味を持ち飛び込むことが出来るようになったのもICETのおかげです。
    まだまだ、未熟な社会人ですが、皆さんに負けないように頑張りたいと思います。

    きっと房枝先生のことだから僕なんかが言うようなアドバイスよりも素敵な言葉を生徒たちに送っていることだと思います。

    今後もICETの活躍、またICETを卒業した生徒及び関わる人たちの未来を祈念しております。

    房江先生へタイに来る機会があれば是非ご連絡ください。
    また、来年シドニーへ遊びに行きますね!

    石原 信吾

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