The Hero’s Journey

投稿日:2013年1月27日

人生の旅は長くもあり、あっという間に過ぎてしまう感じもします。

オリエンテーションの3日目にしたのは、自分がこの1年間どんな旅をしていくのかを頭の中で描き、心で感じてみることでした。

夢や達成したいことや目標が明確であればあるほど、エネルギーを注ぐ的を絞ることができます。心に火が付けば付くほど、夢を叶えるための行動は起こしやすくなります。夢を見るということは、何かそこに「意味」を見出すからです。それが、生きていることの意味そのものになるのかもしれません。せっかく命をこの地上に授かった以上、生きる意味をそこに見出すことは、極めて大事なこととなります。何のために生き、どんな生き方をしたいのか・・・

自分が生きていることに意味を感じ取ることができ、明白な意味を持っていれば、心に張りを感じることができます。しかしながら、夢の実現にたどり着くまでには、多くの挑戦、困難、労苦が伴うことは容易に想像できることです。でも、意味がわかっているからこそ、辛い時にも、「雨にも負けず、風にも負けず」に自分の目標に向かって歩み続けることができます。

ヒーローは、その旅を続けさせてくれる 自分の中の何かです。それが何であるかを認識し、あるいは、探し求め、そして、自分をさらに強く逞しく大きく成長させ、新しい視点からの考え方・発想が可能となり、そして、自分の夢をかなえていく。それが、The Hero’s Journeyです。

通常、私たちは、ヒーローを回りに見出します。例えば、イチロー選手。惹かれる人がたくさんいます。同時に、イチロー選手ではなく松井選手にもっと惹かれる人もいます。誰かの中に英雄的な資質を見出す時には、それに同調する、感銘する、感動する何かが自分の中にあるからです。あるいは、そうした資質を持つようになりたいと憧れる自分がそこにいるからでしょう。自分の中にあるそれを明瞭に見出し認識することで、自分のヒーローが徐々に形作られていきます。

この自分の中のヒーローを見つけ出し、形作っていくことは極めて大事な過程です。なぜならば、それが明瞭でないと、自分の幸せを他人や環境に依存し、それに振り回されることになるからです。

同じことが繰り返される1日の流れが見える日常で、張りのあることをしてみたい、新しいことに挑戦してみたい、殻を破ってみたい、違うところに行ってみたい等々変化を求める声が自分の内から聞こえてくることがあります。その声を無視したり否定したりすることがあります。そのまま遠のいていってしまう声もあれば、やがて無視できなくなるほどに心の中で熱くなってくるものもあります。子どもたちはまだそれを体験していませんが、人生をある程度歩まれてきた方々には、10年後、30年後に同じ声が戻ってくる体験をお持ちの方もおありでしょう。

そこで、「やってみよう」と踏み切るか。「いやいや止めておこう」と踏み留まるか。私たちは、この逡巡を始終繰り返しています。1日の中に何度もそんな場面があるでしょう。ここでしてみようか、ここで言ってみようかと思いながら、まあいいか、あとにしよう、また、チャンスはあるだろう、と。あるいは、失敗するのを避けるために、あるいは、新しい展開を不安に思うゆえに、あえて踏み切らないこともありましょう。

私たちの周りにチャンスや幸運はたくさんころがっています。でも、たくさん巡ってきても、それを掴むことができるのは、ほんのわずかの瞬間です。「幸運の女神は、前髪でつかめ」という意味の格言があります。チャンスは、今、この目の前にあり、それを逃したらチャンスがあったことにも気付かないだろうし、あとでそれがチャンスだったのだとわかってもそのチャンスはもう行ってしまった、という意味です。

留学してきたのは、この逡巡を振り切って、「やるぞ! 行くぞ!」と決断して、飛行機に乗った若者たちです。親御様も、同じ逡巡を繰り返されてきたことでしょう。この年齢で留学に出していいものかどうか、どのプログラムなら最高の成果が望めるのか、これだけの投資に見合うだけの結果が得られるのだろうか、親元を離れるのはまだ早すぎるのではないか等々、尽きない疑問を毎日のように突きつけられ、時には、子どもが「留学、止めた」と言ってくれたらいいのに、とまで心のどこかで願われた方もおありかもしれません。まったく自然のことです。

15歳、16歳の子どもを手離す、それも、言葉が違う海の向こうに、1年も! 自分の手の届かないところに行ってしまう。親としての役目はこれで終わってしまうのだろうか。愛情をどう届けたらいいのだろうか。本当に独りでやっていけるのだろうか・・・ 不安を覚え、迷い、苦悩し、思い悩まれたのもごく自然なことです。でも、最終的に、子どもの未来が大きく広がる可能性に「YES !!」という決断をされました。その勇気、思い切り、先見の明、洞察力に深い敬意を表します。

 決めた、踏み切った、行動に出した・・・ その後の旅については、次回に。

“The Hero’s Journey” へのコメント2件)

  • 伊勢崎州

    2013年1月27日

    こんにちわ!伊勢崎州です。

    バスカードを研修施設に忘れたのですが、どうしたらいいですか?

    返信
  • 伊勢崎州

    2013年1月27日

    房枝先生の連絡先教えていただけますか?

    返信

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