Hard facts

投稿日:2013年2月23日

どの時代に、どの国に生まれるかによって、人生は大きく影響されます。

その中で、時代の波に乗り、人々が創り出す社会の中で、どうやって成功裏に、そして、幸せに自分の人生を切り拓いていくかは個人に託されます。成功と幸せへの鍵は、その術を手に入れることだと言えるでしょう。

70億の人口が地球上にあれば、70億の方法があるのでしょうが、マーズローというアメリカの心理学者によれば、本当に自分が望む自分を実現できる人々は、物理的な環境の裕福さに関わらず、そう多くはないということです。人口が増えれば増えるほど競争が激化することも事実です。

ICETの役目は、留学してくる高校生が、自分を活かす人生を送る土台作りのために、自分を鍛えることができる場を提供することです。ここでの鍛えるというのは、メンタルな面でのトレーニングです。

例えば、英語を自分の言語として使えるようにするというのも、そのトレーニングの過程と結果です。なぜならば、本当に英語に上達するためには、戦術が要るからです。コントロール(自制・自律)が要ります。努力の継続が要ります。学習方法の効率を高める要領が要ります。自分の学習の強みを使うことを考えなければなりません。なぜ上手になりたいか目的が要ります。

これらのことは、みな、下記ようなことを鍛えていくことと並行します。

* 人間(自分・他者)についてのいろいろな知識を持つ

* 自分というものにより意識を向け、認識を深める、そして、自分を知る

* 新しい体験に飛び込み、自分のチャレンジ精神を常に刺激し意欲を生み出す

* モチベーションとやる気の維持

* いろいろな体験を通して、自分の許容範囲を広げ、弾力を強くしていく

* 率先して物事に取り組むことの重要性

* いろいろな場でのリーダーシップの発揮 (自分を引張るリーダーシップ、そして、人を動かすリーダーシップ)

* 違い(文化・生活様式・習慣・言語・接し方・考え方、etc.)とぶつかることで解決能力を培っていく、etc.

1ヶ月前のちょうど今日、子どもたちは、日本を出発し、家族の元から離れ、シドニーに到着しました。この決意と実践だけでも、人生の中に大きな軌跡を残すものです。

そして、新しい地での1ヶ月。いろいろな試練がありました。世界一、格段に、数段に、特別に際立ってきれいに整った国で育った子どもたちは、靴で家の中を歩く、洗濯の回数が少ないといったことにまず感覚的な衝撃を受け、学校の中でさえも、次に起こることがその瞬間にならなければわからいようなことが多々ある中、常に臨機応変を要求される環境は、きちっと予定が組まれ、決まったことを決まったようにこなしていくことに慣れている子どもたちには、戸惑うことばかりでしょう。

それだけでなく、よくわからない言葉で授業で受け、生活していくことは、心身ともに疲れるものです。

でも、みんな元気で、乗り越えてきています。その裏には、同じ事を経験している友達の支えがあり、毎日の生活の面倒を見てくださるホストファミリーの愛情があり、そして、1年間の生徒たちの学習と福利の流れに基づいて時宜を得た導きが出せる先生がたの長年の体験と知恵があります。

しっかりと構築されたこの環境においてさえも、上記のものをしっかりと身につけるために必要不可欠なものはたったひとつです。それが無ければ、整えられた環境は無意味となります。そうです、必要なのは、本人の強い願望と意志です。そして、それを土台とする意識的な努力の継続です。努力の注入は、願望と意志の強さに比例します。これは、否定することのできない事実です。

自分の夢、願望を叶えるための努力であれば、それは、とても楽しいものとなるはずです。努力すればするほど、上手になるのですから・・・

昨日、ESLの学習について興味深い話が先生からありました。ある授業で、「ブログ世代」という一節の全文を読み、語彙を学習し、解釈し、練習問題をし、宿題で触れ、その後に、同じ一節から鍵となる単語を7つ消去し、違う授業で、違う方法で、同じ一節を利用して鍵となる単語を入れていくという学習作業をしたところ、5つまで入ったのが一人。2つか3つが数人。ほとんどがゼロまたは1つで終わった、という話です。

なぜだろうということで、様々な意見、見解が出ました。最終的に行き着いたのは、与えられたものを与えられた形で学習することはできても、そこからの応用が難しいのではないか、という見解でした。学習したものは、実際に使えて応用ができて初めて「学習した」ことになります。授業でしたことを、次の授業に使う、ホストとの会話に使う、友達との会話に使う、ジャーナルやエッセイなど書くものにどんどんと取り入れていく、という部分は、授業での学習の応用であり、その実践は、偏に、学習者の率先と知恵と勇気と意志にかかってきます。そして、学習者以外にそれをできる人はいません。

生徒たちのほぼ全員が、「英語に上手になりたいから」ということを留学の目的のひとつにあげています。それが本当に望んでいることであるならば、この1年で、英語学習に「成功」を修めることに本気で挑戦すべきです。それを叶えることができたら、この後、他の面においても、自分がしたいことを成就することができる可能性は大だということを自分に証明することができます。この1年を本当に自分のものにした自信を得ることができます。それは、未来への大きな活力と動力と道具になっていきます。

逆に、この1年で、「もっと伸ばすことができたのに・・・」「できたはず・・・」で終わってしまうのであれば、今後も、自分の夢を本当に成就できる可能性は薄い、と言えませんか?

少し厳しい言い方かもしれませんが、人生のhard factsのひとつです。

この1年は、人生の中でもそう頻繁に持つことはできない大事業のひとつです。自分で決意した、そして、ご両親からいただいたかけがえのない時間です。英語学習だけでなく、ぜひとも、いろいろな分野で自分の夢、目標の達成・成就を成してください。

あなたの未来のために。

 

 

 

 

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