日本人と英語
投稿日:2013年5月14日
大変興味深い記事がありました。
「日経ビジネスON LINE」に、「英語、本当にできなくてもいいんですか?」というタイトルの記事が掲載されていました。著者は、慎泰俊氏。
このビジネス誌の会員の方はすでにお読みかと思いますが、日本人の英語学習の特徴を述べたものです。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130510/247854/?ST=print
ここにそれを丸写しにすることは著作権の問題上残念ながらできませんが、日本での英語教育の結果の無残さを、そして、英語ができないことで日本全体が如何に世界の情報から隔絶されているかを述べています。
2012年のTOEFLスコア(アジア諸国)19か国中、カンボジアがビリで、日本はビリから2番目。
2012年のTOEFLスコア(OECD諸国)15カ国中、日本はビリ。
2012年のTOEFLスコア(読解のみ)15か国中、日本はビリ。
一番強いと思われている読解力でさえビリ。これらは、TOEFLを受験する必要がある人たち、つまり、アメリカに留学したいと考えている人たちが主となっているスコアです。その人たちの結果でさえもこのありさま。それなら、一般は? 押して知るべしというところでしょう。
留学前の準備として、私の著書「夢を広げる留学」を読んでくださった方々は、「日本人は、英語が下手?」というタイトルの章を読んでくださったことと思います。それを書いた時は、OECD諸国の中で日本人のTOEFLによる英語力のスコアは、北朝鮮と並んでビリでした。
それから十年以上も経っているのに、ちっとも変わっていないこの現状。なんでしょう、これは!!!???
教育のせいか・・・ 文化のせいか・・・
今日は、たまたま12年生 (こんな数字とは無縁)とのCAPDの授業がありましたので、このことについてみんなでdiscussionをしました。
ICETに来ている生徒たちは、詠む、聴く、書く、話すの4つの分野の力を付けていきます。これは、大学受験のためではありません。世界を活躍の場とするためのものです。
しかしながら、この記事にあるように、国際会議でうろたえる日本人、発言できない日本人にならないためには、言語学習だけではダメなのです。英語でも日本語でも、話すことができるコンテンツを持っていること、自信が持てる専門性を持っていること、そして、人と意志や知識の疎通ができるコミュニケーション能力を備えていることが根本となります。
そのためには、やはり、普段から教養・素養を養う努力を怠らないこと、そして、言語(日英)を駆使することを実践で行っていく練習を積んでいくことが大事となります。Presentationなどの発表技術を身につけることも極めて大事です。
ICETに留学してくる子どもたちには、そういうことを考えた上で、世界で競合できるだけの力を付けられるように組まれているICETの英語学習のカリキュラムとCAPD、そして、オーストラリアにいる環境を多いに活かして、英語が実践の武器となるものをしっかりと備えていってもらいたいですね。それが、1年の留学であっても、その揺らがない基盤がしっかりと積み上げられるように。
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