サッカー協会の変化
投稿日:2013年6月12日
今日も、SOPAの練習が続いています。
掛け持ちの人たちは、大変です。SOPAの本番は、木曜日と金曜日の2日間。マチネーと夜の部。合計80項目を越える演目があります。
ソーラン節は、木曜日に2回。ドラマやコンサートバンドやコーラスは、両日にかけてです。舞台での活躍を多いに楽しんで欲しいですね。
さて、今日は、サッカーのことについてお話します。
去年までは、サッカーに参加したい生徒は、登録さえすれば、そして、ある程度の技術があれば、簡単に地域のサッカークラブのメンバーとしてトレーニングにも試合にも参加することができました。
今年から、大きく変わりました。まるで、外国からの留学生は受け入れないことを前提としているかのような厳しさで各種の書類を求められます。
その事情は、次のように説明されました。
ヨーロッパで起こったことが原因。アフリカから有望な子どもたちをスカウトし、ヨーロッパの学校に入れてトレーニングし、プロチームに入れたら万々歳。そうでない子どもは、国に戻る旅費ももらえず、ヨーロッパに置き去りにされることがしばしば起こり、そのために、NSW州でも書類審査が今年から行われることになった。という説明がありました。
ヨーロッパでのことと、日本からの留学生が参加できないのとどういう関係にあるのかちっとも見えないのですが、その審査は重箱の隅を突くようなものです。移籍問題や二重籍を防ぐためであることが最大の目的のように思えます。恐らく、これから世界共通して厳しくなるのでしょう。
将来、留学してサッカーをしたいと思ってみえる方々には、留学前に次の書類を揃えられておかれることをお勧めします。
留学前に用意して持参する書類:
1 生徒の身分証明書(パスポート)の写し。
2 保護者の身分証明書(パスポートもしくは運転免許書)の写し。
3 親子関係を証明するもの(戸籍抄本の一部:生徒本人と保護者の名前が掲載されている部分)。
4 保護者の合意書(子どもがプレイすることに同意するというもの)。
5 日本でサッカークラブに所属している場合には、クラブ会長から次のことを含む手紙。
・ 登録がプロとしての登録かアマチュアか。
・ 1年間他のクラブでプレイすることを許可し、その間リリースすること。
6 すでにクラブから離籍している場合には、登録の年月日と離籍の年月日の証明書。
7 高校に在籍している場合には、在籍校の校長先生から、次のことを含む手紙。学校の正式便箋に手書きでは なくタイプで打った手紙。
・その学校の生徒であること。
・1年間留学すること。その留学先の学校名。
・1年後には、在学校に戻る予定であること。
今年は、以上のような書類を子どもたちがこちらに到着し、クラブに登録してから、要求されました。最初は、保護者の合意書だけ。次に学校から。また次に、保護者の身分証明書・・・などなど、一度にこれが必要というのではなく、ひとつ済めばまた次、という要求の仕方で、保護者の方々には、なんどもご足労、ご協力をいただいた次第です。また、在籍校の校長先生にもお世話になりました。
さらにその上に、こちらで用意した書類もあります。
8 ICETへの入学許可書と留学合意書
9 ICETから協会に宛てた手紙(留学していることの証明書、年間の授業の時間割、終了後日本に帰国する予定であることなど)
10 ホストファミリーの合意書(プレイすることに対して)
以上が、今年、必要とされた書類です。
登録したのに試合に出させてもらえないという状態は、子どもたちの気持ちに大きな影を落としました。こちらでサッカーを現地の子どもたちと一緒にすることを楽しみに留学してきた生徒には、今週こそはできる、と勇んでいけばまた新たな書類の要求があり、そんなことが何週間も続くと、本当に気持ちが腐ってしまいます。サッカーが上手であればあるほど、したいという気持ちが強いでしょうから、そんな熱意が無残に砕かれていくのを見ているのは、とても辛いものでした。ホストファミリーや私たちが理不尽だと憤慨しようが、何度掛け合おうが、ガンとして動かないサッカー協会。
今週、ようやく、一人試合に出ることを認められました。喜びに満ちた表情を見ると、組織というものはなんて残酷ものかと思う一方で、執拗に食い下がった甲斐はあったことに安堵します。あとは、芋釣り式に全員が数日中に認められていくことでしょう。
子どもたちの忍耐強さに敬意を表すると同時に、愚痴も吐かずに静かに待っていてくれたことに本当に感謝です。また、お願いすれば即日に動いてくださった保護者の皆様にも心から感謝申しあげます。
ようやくと、良いご報告ができるようになりました。
最後になりましたが、昨日の中に名前の間違いと落ちがありましたので訂正いたしました。お詫び申しあげます。