Senior Camp2日目 HSCに向けて
投稿日:2014年1月20日
キャンプの2日目は、Mr. Gavinとの朝食で始まりました。
生徒たちは、通常は、滅多に顔を合わせることがないのですが、ICETの要の存在であり、今回のように機会がある時には、いつも生徒の心をグッと引きつける大事な話をします。
Mr. Gavinは、NSW州の教育省の行政に長く携わり、州知事の教育顧問をしていた80年代には、州全体のESL教育(海外から移住してくる子どもたちの英語教育)の学校現場への導入などを手がけました。私たちは、図らずも、その恩恵を現在大きく賜っています。高校生たちの日本との交換留学にも尽力があり、シドニー北部地域の教育長をしていた90年代始めに知り合い、私たちが求めていたものと合致する新しい教育理念の実践をめざしてICETを設立することになりました。それが、1995年のことです。それ以来、州の教育省の任務を兼ねながら、ICETの理事の一人となることを公認され、Blacktown Girls High Schoolという女子校校長になってからもずっとICETの教育の要となっています。
ICETは、創設の始めから、NSW州において大きな後ろ盾を持つ幸運な立場にありました。
今回は、HSCについての話がありました。
* 海外で高校卒業を試みるという人生の大きな挑戦に臨んだ志に敬意を示す
* その大事業に困難が伴わないはずがない。本人以外の誰であっても、その山を越えることはできない。越えられるのは、本人だけ。でも、それを支える人たちが周りにたくさんいるので、その助けを如何様にでも上手に利用すること。
* オープンなコミュニケーションを常にキープしておくこと。
* HSCの結果は、生徒それぞれ一人だけのことではなく、制度上学校全体の成績に関わることなので、個人のベストを尽くすこと。
* すでに、1年、2年とここでの生活を経て自分にどれほどの成長があるかはよく理解しているはずなので、このコースが終わった暁には、さらに大きなものが待っていることを信じて、がんばって欲しい。
という内容の話でした。
引き続き、Mr. Manningのセッションが始まりました。
Mr. Manningは、ICETの副校長と言えばいいのでしょうか、ICETの英語教育のカリキュラムの作成と実践、試験の種類や方法やその審査方法、DHSとの選択授業の絡みなどに関して責任を負っています。
ESLの教育のマスターズを持ち、メルボルンの大学でESLを教えていた時に ICETのプログラムと出会い、「こんなに生徒たちの人格全体を大事にしながら教育を提供しているところを他に知らない」と、ICETのプログラムに魅せられて来ました。
英語をどのように身に付けるか、HSCで良い成果を出すためには、どのように取り組んだら良いか、そのすべての秘訣を伝授するのが今日のセッションの狙いです。
生徒は、みなそれぞれに得意とする学習の仕方が違います。例えば、単語ひとつ覚えるにも、効果的に覚える方法はみな違います。生徒たちは、自分がどんな強みと弱みを学習において持っているのかを知り、強いところは多いに活用し、弱いところは鍛えていく方法を得ました。時間の管理の仕方、計画の立てかた、学習の取り組み方などなど、良い成果をあげるための学習方法について、それぞれが考える時間でした。
各教科の先生たちと上手にコミュニケーションを取りながら一緒に歩むことの大切さについても話がありました。
また、HSCにどう取り組めばいいのかに関する詳細な情報、実な緻密な情報が説明され、生徒たちにとっては、極めて有効なものとなったことでしょう。すでに、去年この過程の半分を終え、今年12年生になっているコウキ君とマオさんは納得いくことばかりで、1年間従ってきた効果を十分に感じていました。新しく11年生になる生徒たちにとっては、まだ頭の上を飛来するものが多いのでしょうが、来週から徐々にそれが実体験として毎日の生活に入ってくることでしょう。
夜は、実際にHSCを受けた生徒としてコウメイ先輩からの話があり、生徒たちの体験や疑問を中心にディスカッションが行われ、予定の時間を大幅に超過して夜遅くまで続きました。生徒たちの、さあやるぞ、がんばるぞ、という熱意がムンムンと感じられる時間でした。