ICETのプログラム
投稿日:2014年5月9日
1995年にICET-InterCultural Education Todayという名前で設立されて、今年で、20年になります。
あっという間の20年でした。この間に、ICETという名の下に勉学し、卒業した若者たちは、いったい、どれほどの数になるでしょう。
そのすべての生徒たちに、そして、関わってくださった先生方に、そして、日本から応援してくださった保護者の皆様や先生がたにとって、とても嬉しいお知らせです。同時に、私からのっ頃からの感謝です。
オーストラリアには、NEAS-National ELT Accreditation Schemeという名前の組織があります。これは、この国において、英語を母国語としない国からやってくる人々に英語を教えるのであれば、あるスタンダードを維持する必要があり、そのスタンダードのレベルを決め、維持するお目付役が、このNEASです。
どの語学学校も、「NEAS」というマークが付いているところは、それだけで、その学校の授業の中身が保証されているということです。なぜならば、そのマークをもらうためには、極めて厳しい審査を通らなければならないからです。審査を通るためには、実質的な実践に基づく内容が要ります。ペイパー上のごまかしは効きません。
1995年に、現地の高校の中に、英語を強化するための教育機関を共同で設置したいという構想を打ち出した際には、どちらを向いても”RED TAPE (規制の壁)” ばかりでした。前例が無いので、判断の仕様がなく、許可できない、というのです。
最終的に、NSW州政府の教育省の許可を得て、そして、NEASの、ではやってみれば、という感じで始まったプログラムです。
去年、11月6日、「19年目の評価」という表題で、ICETがNEASから授けられた評価についてお話ししました。
http://www.icet.edu.au/fusae/?p=9708
「模範となるプログラム」という評価を得、全国会議でプログラムの紹介をして欲しいと言われ、そして、半年後の今日、その会議でのプレゼンテーションがありました。
今年は、ありがたいことに全国会議が地元のシドニー。Mr. Manningと私の二人で、ICETのプログラムの中身の紹介をしてきました。
オーストラリアでは、高校生を扱う機関は、大学生、一般人を扱う機関の数と比べたら、ごくごくわずかです。それは、高校生という年齢、特に18歳以下の未成年がいろいろな意味で、とても大変だからです。
ICETにとっては、高校生は、理想的な年齢です。
高校生のためのプログラムであることを誇りに思い、そして、それをとても楽しんでいる私たちの存在を、「うらやましい」「どうしてそんなことが可能なのか」「すばらしい」といろいろな角度からのコメントをいただきました。
紹介のポイントは、次のようなものです。
* ICETの教育理念と、交換留学から始まりこういう形に至ったまでの経緯
* 生徒の安全と福利(そのために組まれているシステム)
* 4つの要素の充実(生徒の心身の健康/生徒の学習意欲/安全でフレンドリーな環境と学習の教育内容/留学中の文化交流の中身)
* 生徒を取り囲む人々とのコミュニケーションと信頼関係の構築(生徒/保護者/ホストファミリー/日本の学校の先生/現地の先生たち)
* 1年間を生徒にとって意味のある活動と実体験で満たす必要性と意義
* CAPD-Cultural Awareness & Personal Developmentの授業内容(自立の時期にある若者の世界観の確立とモラールの啓蒙、異文化の中における自己の輪郭の形成、地球上に起こっていることの理解と過去100年の世界の動きを踏まえた上でのグローバル市民としての自覚など)
ここまで来るのに、20年かかりました。でも、20年かかって、トップの仲間入りをしたということです。
それは、今までこのプログラムに参加してくださって過去の生徒の皆さんの努力の賜物です。
ICETの先生がたや現地校の先生方、生徒たちを愛し、彼らの毎日を支えてくださったホストファミリー、日本で応援してくださった保護者や先生がたの熱い想いのお陰です。
ICETのプログラムの中身を理解して、生徒たちを送ってくださった日本の学校の先生方の先見の明のお陰です。
ICETを信頼してお子様をお預けくださった保護者の皆様の勇気と信頼のお陰です。
それ故に、過去に参加してくださった生徒の皆さんには、このプログラムに参加し、卒業したことをこれまで以上に、誇りに思っていただきたいのです。
そして、今、留学中の生徒のみなさん、このプログラムに送ってくださったご両親に感謝し、このプログラムで学習していることを誇りに思い、毎日の学習活動から、留学生活から、できるだけのものを自分の実として汲み取っていって欲しいのです。そして、自分を磨くために最善の努力をしてください。