ミモザ

投稿日:2011年8月6日

 デイビッドソン・ハイは、ミモザ通りにあります。

 ミモザは、ポンポンのような小さくてかわいい房がたくさんある花です。オーストラリアの国花です。

 今が、シーズンで、シドニーとキャンベラを結ぶ幹線道路の両側は、黄色に彩られます。

 英語では、wattle (ワトル)と呼ばれています。

 言葉というのは、とてもおもしろいものだと思います。ミモザは、フランス語から来ています。その語源となるラテン語では、ミモサと音が濁りません。

 ラテン語なのに、その名前がついた由来は、このふわふわと風に揺られ、ポンポンが上に下にと踊る様が、あたかもパントマイムようなお芝居みたいに見えるところから、ミモスという名が付けられたといいます。

 ミモスは、古代ギリシャに存在したせりふの無いお芝居。古代ローマの人たちが、ギリシャの劇をこの花に見た、ということになります。

 こんな小さな花ひとつを取っても、こんなふうに言語や文化が何千年と運ばれていることは、とてもおもしろいことです。

 スワンヒルへの道の両側は、もう春でした。

 

 

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