Quality time
投稿日:2011年12月6日
Quality timeという表現があります。
時間の中身を良いものにする、という意味にとればいいでしょうか。日常生活でよく使われている言葉です。
5つの愛の言葉のひとつが、quality timeを持つというものです。
あまりにも忙しい現代人の生活は、ついつい、時間に追われ、仕事に追われ、学習に追われ、本当は、みな家族のために、人のために一生懸命しているはずなのに、一緒に時間を過ごす余裕さえないような生活に追い込まれてしまいます。
一緒に共有する時間があると、互いをよりよく理解することができ、絆を深めることができます。夫婦の間でも、兄弟姉妹でも、親子でも、友だちでも、どの関係にも言えることです。
夫婦の間に共有の時間がなくなると、家族全員にその影響は及びます。親子の場合には、子供が大人になってからもその影響は尾を引きます。
物理的な距離があっても、きちんとしたコミュニケーションがあり、互いへの思いやりと理解があれば、とても良い関係を維持することができます。
逆に、同じ空間を共有していても、そこに会話や交流や一緒に同じことをする時間がなければ、強い絆も良い絆も生まれないし、維持することもできません。
留学前の子どもたちの年齢は、15歳か16歳です。自立したい年齢なので、親から離れたがり、親に反抗してみたり、あえて親と違うことをしてみたりという行動がみえるのはよくあることです。口論や喧嘩をすることもあるでしょう。
その年齢の子供たちが親と別行動する傾向は、オーストラリアと比較してみると、日本のほうが多いように見えます。
留学してきた生徒たちと親御さんとは、1年間の物理的な距離がありました。その1年のこどもたちの成長は、想像を超えるものです。となると、帰国後の共有の時間が極めて大事なものとなってきます。
この1年の成長を少しでも把握し、理解し、お互いの人格を互いに寄り添えるものにしていく努力は、欠くことのできないものです。
人には気を使うけれど、家族には使わない、というのは、甘えではないかと私は思います。家族の中のどの立場にあれ、家族のすべての一員は、みな、違う人格を持つ人間であり、その人に対して気を使う、敬意を払うのは、当たり前のことです。子供が大人に対してはもちろんですが、大人から子供に対しても同様です。
そのためには、やはり、同じ活動を通し、共通の話題を持ち、互いへの関心と思いやりを示すことが基本となってきます。
帰国後の時間、親子で、家族で、quality timeが持てるよう、できるだけの工夫と努力をなさってください。そして、そのquality timeを存分に楽しんでください。
すてきな再発見がたくさんあるかもしれませんヨ。