Respect 2

投稿日:2012年1月15日

 Respect yourself.  

「自分を大事にする」ということは、どういうことなのか考えてみましたか? 

 答えは、それぞれの人が見つけるべきものであり、簡単に見つかるものでもないかもしれませんが、ひとつだけ、決して間違えてはならないことがあります。自分を大事にするということは、自分のわがままを通す、わがままに振舞っていいということではないということです。

 ここでいう「わがまま」というのは、周囲を見ることをせず、ほかの人の自由や願望を傷つけても、あるいは、他の人を蹴落としてでも、あるいは、他の人の寛容さや優しさをいいことに、自分の甘えや横柄さや傲慢さを人に押し付ける、というです。

 自分を大事にするということは、わがままとは対極にあるものです。自分を大事にするということは、自分の生きようを大事にすることが、自然に他者を、そして、環境、その中にある自分の関係を大事につながるということです。

 さて、具体的にはどうすれば、オーストラリアの人々(ホストファミリーと家族、学校の先生がた、そして、地域社会で出遭う人々)にあなたが respect を示していると感じてもらえるのでしょうか。相手が子供であっても、お年寄りであっても、respect は同じように示されるべきものです。

 1 Communication

 これが大事な要素のNo1だと言えます。この中には、いろいろ含まれます。

 ・ 話をする。喜怒哀楽、全部表現してOK。 今自分がどういう状況にあり、どういう気持ちでいるのかを話すことです。オーストラリアの人々は、あなたが大丈夫であること、幸せであることを望んでみえます。だから、どんな些細なことでも知りたいし、問題があれば助けたいし、あなたを家庭の、学校の一員として温かく包みたいのです。でも、あなたが心を開かなければ、気持ちの交流は起こりません。

 話しをするということは、心を開いているということです。もっといえば、信頼していることを示すことになります。

 ・ 質問する。あなたは、外国にいるのです。不安があって当然。わからないことがあって当たり前。尋ねたらいいのです。どうしたらいいですか。これをしたいけれどどうすればいいですか。こんなことは可能ですか。これはどういう意味ですか。なんでもいいから、わからないことを聞いてみることです。驚くほどに親切に教えてもらえますヨ。 でも、あなたが何も言わなければ、そこにも信頼関係は成り立ちません。

 ・ 聞く。しっかりと相手の言葉(そのうしろにある優しさ)をとらえる。最初は、言葉がわからないから疑心暗鬼になりがちです。ともかく、素直に耳を傾けることです。相手の目を見て。そして、指示されたことは、すぐに従う。わからなければ聞き直すという姿勢を示すことが大事です。授業中に、先生の言葉はもちろん、他の生徒が発言しているときもしっかりと耳を傾ける、ということが respect です。

 ・ 挨拶をする。挨拶は、交流の第一歩です。起きた時からの挨拶から寝るときの挨拶まで、1日何度でも会うたびに、声かけをしましょう。大きな笑顔も大事です。そこから、会話が始まります。

 Respect になるだけでなく、英語力の向上にもつながることです。いろいろなことがつながっているのですよね。

 2 ”Thank you for ….”

    みなさんは、今、1日に「ありがとう」という言葉を何度くらい口にしていますか?

 子供がお父さんやお母さんに、弟や妹に、お父さんがお母さんに、お母さんがおばあちゃんに、とそれぞれの関係の中で、何度くらい出ているでしょう?

 日本では、「ありがとう」という代わりに、「これ、うまいヨ」とお父さんが言ったら、それが、お母さんへの「夕食作ってくれてありがとう」の代わりになるのかもしれません。オーストラリアでは、仕事から戻った夫がキッチンで手伝うのが当たり前の光景です。それでもまだ、互いに対する “Thank you.” という言葉がいろいろなところで飛び出てきます。

 こちらのホストの間の嘆きのNo1は、日本人生徒が ”Thank you”  を言わないことです。”Thank you” を言うことが大事なことであることを何度説明しても、出てこない生徒は出てこないのです。不思議でしょう?

 「言うタイミングがわからない」という生徒がいます。

 自分のために人様がしてくださったこと、それに対しては、すべて “Thank you” なのです。してもらうことがあまりにも当たり前になっていませんか? 

 車に乗せていただいたら、”Thank you for giving me a lift.”  朝、サンドイッチを作っていただいたら、”Thank you for making my sandwich.”  夕食が済んだら、”Thank you for a delicious meal.” 

 「え、それ毎日言うの?」 という声が聞こえてきそうです。

 そうです。毎回です。こちらでもそれが起こらない家庭があるかもしれませんが、こちらの子ども達は、毎日、日々、”Thank you”と言う言葉を何度でも使います。してもらって当たり前ではなく、してくださってありがとう、なのです。親に対しても、小さな子供に対しても。

 学校でも同じことです。プリントの1枚を配られても、”Thank you” なのです。先生が、わからないところを一生懸命に説明してくださったらやっぱり、”Thank you” なのです。”Thank you for explaining to me.” まで言えたら、先生は、大いにあなたからの respect を感じることでしょう。

 Respect を示すためには、まだまだできることがたくさんあります。自分で考えてみてください。あなたが respect を示すことができれば、あなたも respect されます。そして、とてもかわいがってもらうことができます。

 なぜか、日本語の「ありがとう」という言葉は、恥ずかしくて言えないという生徒がいます。でも、まだ日本にいるうちに、今日から実践しましょう。お家で、学校で、クラブで、電車の中で。自分が起きている時間のすべてで。

 1日何回でもいいのです。どれだけ、自分のためにほかの方々が動いてくださっているのかが見えてくるでしょう。

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