Yr 10 アセンブリー

投稿日:2010年11月24日

 オーストラリアの学校年度は、1月末に始まり、12月半ばに終わります。11月も下旬になると、いろいろな場所で別れ、次の段階に移る準備や行事、儀式が行われます。

 10年生までは、Juniorと呼ばれ、学校の中ではまだ子ども扱いですが、10年生の終了が義務教育の終わりとなります。10月には、School Certificateと呼ばれる最終試験が実施され、ここで、進学先が分かれます。技術的、実践的な能力に優れ、学校での机上の学習や理論的な要素にあまり意味を見出さない生徒は、TAFEという専門学校に進学したり、あるいは、apprenticeshipと呼ばれる実地見習いで資格を得るコースなどに進みます。

 さらに勉強したい生徒、大学進学を考えている生徒は、そのまま学校に残り、Seniorと呼ばれる学年に進学します。Seniorになった瞬間から、先生たちの生徒に対する姿勢はまったく違います。彼らは、大人として扱われ、自分の責任で行動し、自分の責任で学習することが期待されます。あまりうるさい注意も受けない代わりに、網から零れ落ちる危険性があります。一方、自分の人生を自分で作りたい生徒たちには、とてもありがたいことです。

 義務教育だけで学校を去る生徒たちは、時によっては、学校の学習に失敗したと見られることもあり、そこで終わることを馬鹿にされることもあります。本当は、その生徒たちの能力に見合う教育内容と方法を学校が提供していないだけことなのかもしれないのですが。。。。 一生懸命勉強して大学を出て就職したら、会社のボスは、10年生で学校を去った友だちだったという笑うに笑えない話を聞くと、さもあらん、と思ってしまいます。

 その岐路を迎えた10年生の最後のアセンブリーがありました。

 岐路を迎えているのは、ICETの生徒も同じです。留学という人生の一大事の終了がそろそろ迫ってきました。1年を過ごした地を離れることは、そして、慣れ親しんだたくさんの人々にさようならを言い、受験という大きなできごとが待ち、目で見える留学の成果が期待される現実とじきに向き合うプレッシャーは、決して小さなものではありません。日本に帰りたい、家族に逢いたいという気持ちと、ここにまだいたいという気持ちが複雑に交錯する毎日です。

 1年で留学を終えるつもりで来たはずなのに、あと2年オーストラリアでの勉学を継続し、ここで高等学校を卒業する道を選択した生徒もいます。

 アセンブリーで、Fazzolari(ファッツォラリ)教頭先生から、すてきな送辞をいただきました。

 「家族から離れ、言葉が違い、文化が違い、生活様式が違う環境で、それまで知らない人々と新しい絆を築くことがどんなに大変なことであるか。ICETの生徒たちは、それに挑戦する勇気を持ち、そして、やり遂げる努力を継続してきた。Davidson HSにおけるICETの生徒たちの貢献は大きなものであり、特に、Open Schoolや5年生を迎えてのEnrichment Dayにおける活躍は優れたものである。5年生の感想には、ICETの生徒たちと過ごした1日は特に印象に残るものであると書いてある。みなさんのこの1年が良いものであったことを願っている」

 かいつまむと、そういう内容のお話でした。教頭先生は、奥様ともども日本のファンであり、日本は何度でも行きたいところ、と言ってみえます。

 10年生には、「フォーマル」という日本では、なかなか体験できないことがあります。

How handsome they look! 乾杯はもちろんジュース

 正装のpartyが開催されます。12年生のフォーマルは学校主催ですが、10年生の場合には、学校が携わることがなく、保護者による個人的なものとなります。

 アルコールやドラッグが持ち込まれることがないよう、バッグの中身が厳しく検査され、警備員も多数配置されます。豪華なディナーとそれに続くダンス。とても楽しかったということでした。

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