Being honest
投稿日:2012年1月30日
西洋の文化が重んじる価値観に「Be honest 正直であること」というのがあります。
「正直」という意味を調べると、いつわりのないこと。素直で正しいこと。と説明してあります。
英語のhonest(正直であること)を調べると、「truthful 真実である」「trustworthy 信頼に足る」とあります。Honest=信頼なのです。
ホストファミリーも先生たちも、ともかくhonestであることを生徒たちに望みます。
この中には、嘘をつかない、ということは当然含まれますが、本当の気持ちを表現して欲しい、あなたの真実を語って欲しい、ということに重きが置かれています。
嘘には、いろいろな種類があります。自分を正当化するもの、人を庇うもの、その背景は様々に異なります。一時を凌ぐために嘘をつくという方法を選択するのでしょうが、能動的に、周りを自分のストーリーの世界に巻き込むことになります。嘘は、頭でつくものであり、心は、それで痛みます。
一方、本当の気持ちを隠して、何も言わないという手もあります。あるいは、隠し事をするという場合もあります。そうなると、心が重くなります。その重さは、言葉がなくても相手にはなんとなく伝わります。
いずれの場合にも、心と頭と、そして、口に出る言葉が上手に合致すれば、透明でよい人間関係を結ぶことができます。3つが合致しないと、自分も苦しいし、相手も、信頼を本当に置けるものなのかどうかの見極めがつかなくなります。
だから、真実の気持ち、真実をオープンに話すということが、オーストラリアでの生活では求められます。ファミリーでも、学校でも。
生徒たちには、簡単な例をあげて説明しました。
”Are you happy?” という質問が、頻繁にホストから向けられます。ホストは、新しい国に来て、新しい人々に囲まれ、生徒が本当に大丈夫なのだろうか、という気持ちで、この質問を発します。大丈夫でなければ、なんとかしてあげたい、というものです。
本当にhappyなら、”Yes, I am happy.” でまったく問題ないのですが、何か困っていても、”Yeeeees, happy” と苦し紛れの返事をするのが、日本人生徒の常でもあります。言えないために、それが不平不満という形で出てきます。それだけではなく、ここで、実はと思い切って切り出せば、そこから、いろいろな会話が始まります。それが、英語上達にも結びついていきます。そして、ホストには、honestであってくれてありがとう、と感謝されることになります。
そんな話をした後で、こんな感想文が出てきました。早速と、honestという言葉を取り入れていてくれるのは、嬉しいことです。
以下、ミサトさんの感想文です。
「オーストラリアに来て、1週間が経ちました。やっと新しい土地、新しい家、新しい家族にもなれて、今の、honest feelingは、とても楽しいものです。
オーストラリアと日本の違いを見つけたり、家から学校やスーパーマーケットへの行き方もわかったり、毎日、発見の連続です。会話は、基本「OK」「Yes]と日本にいる時からあまり変わっていません。せっかく相手が何を言っているのか聞き取れて言いたいことがあっても、なかなか口から出てきません。
まだ、私の頭の中では聞いたことを日本語に訳して、その答えを出して英語に訳して発するという漢字です。話しかけることができても、自己紹介の後の会話が続きません。それでも、毎日勉強だと思って楽しみながら頑張っています。」
以下、ユカさんの感想文です。
「1週間すごしてみて、自分の英語力の無さにちょっと落ち込みました。ゆっくり話してくれると分かりますが、家族どうしの会話や近所の人たちの話は、スピードが速すぎて聞き取れないし、なまりがきつくてよく分からなかったです。
ホストファミリーのママ、シスター、ブラザーは、ゆっくり話してくれるし、発音もきれいなので分かりますが、パパはなまりがすごくてたまにわからず、ママが助けてくれます。最近はオーストラリア・オープンがあって、家族中テニスをよく見ます。女子シングルの表彰式を見たのですが、会長もなまりがすごくて何言っているかまったく分からなかったです。
食事もおいしくて、ママは料理が上手で家族みんながぽっちゃりな理由がよくわかります。何年か前に日本人を受け入れたことがあるみたいで、英語で書かれた日本食レシピーが棚の一番奥にあって見せてくれました。
おみやげはすごく喜んでくれて、特に、祭りとかいたうちわと寿司のマグネットとおにぎりせんべいをすごく喜んでくれて、とてもハッピーでした。
日本では絶対体験できないこともこっちに来てたくさんできたし、本当に留学に来て良かったです。日本の家族と1週間連絡をとっていないので、少し心配です。
この1週間、全く泳いでいないので、確実に体重は増えました。この週末に泳ぎます。海の近くのプール場なので、海水です。塩分が心配です。
これからの1年がんばりたいです。」