木村先生ありがとうございました

投稿日:2011年1月2日

 デイビッドソン校には、たくさんすてきな先生方がいらっしゃいます。ハイスクールなので、それぞれが専門分野をお持ちです。

 木村先生もそういうすばらしい先生のお一人です。お名前の通り、日本人の先生です。ご専門は、物理です。もちろん、オーストラリアの生徒たちに英語で教えていらっしゃいます。ビジネス界に長くいらした後に、教育界に入られました。

 ICETの生徒たちは、いろいろな形で木村先生にお世話になりました。木村先生は、デイビッドソンの先生ですので、ICETの生徒たちが上手にデイビッドソンの中に溶け込めるように、いろいろな救いの綱を投げてくださいます。こんなふうにしたら、といろいろなヒントを下さったり、時には、学校でおにぎりを分けてくださったり、お家に生徒をお招きくださり、日本のものを作ってくださることもありました。「きっと、みんな日本の味が恋しいだろうからね。」と。

 一生懸命がんばっている生徒には、惜しみなく応援を出してくださいます。でも、日本人としての誇りを忘れてしまい、日本人としてとても恥ずかしいことを言ったり、やったりすると、非常に厳しく叱ってくださいます。

 長い間、外国で暮らし、日本人として敬意を払われるためには、それなりの品格と礼儀が必要であることをしっかりと理解されていらっしゃるからでしょう。また、奥様は、オーストラリアの領事でいらっしゃるので、ご夫婦ともに「自国の文化」を代表するということに敏感であり、それを極めて大事にされてきているからです。

 その木村先生が、国外で勤務される奥様と時間を過ごされるためにデイビッドソンを去られます。ICETにとっても、ICETの生徒にとっても、いざという時にそこにいてくださる大事な方を失うことになります。

 先生のためのお別れ会が開かれました。今年2年目を終えた生徒たちの自発的な動きで決まったものです。Sakiさんが、木村先生との連携を取り、彼女の連携振りに、先生がとても感謝し、そして、褒めてみえました。

 お別れ会の際に、先生がとてもいいお話をしてくださいました。

 「海外においては、自分が日本をいつも背負っていることを忘れてはいけないし、日本人として誇りある行動、言動を保つことが極めて大事である。」

 「日本の文化をしっかりと理解し、日本語を使う折があれば、きれいな日本語を使うこと。そして、今は、日本語のわかる人々がたくさんいるので、決して日本語ならわからないだろうと、人の悪口など言ったりしたら、それは非常にまずい。」

 「ともかく、勉強する。英語を母国語とする現地の生徒が4時間勉強するなら、日本語を母国語とする生徒たちは、その倍の時間を勉強する覚悟でないと・・・」

 「いろいろな体験をすること。体験は、必ず役に立つ。それが、何十年経ってからということもあるかもしれないけれど、役に立たない経験なんてない。」

 「きみたちは、本当にラッキー。高校生で、こんな勉強ができるなんて! 大いにがんばって欲しい。」

 「英語だけではダメ。しっかりと日本語の勉強もすること。でも、どちらもしっかりとできることが成功への道となる。」

 普段、生徒たちに繰り返し言っていることを、しっかりと裏付けていただいたことは、とても嬉しいことでした。

 生徒たちから、そして、ICETからのプレゼントをとても喜んでくださいました。そして、お別れの会を設けたことに関して、「先生という職業の人間にとって、生徒のこういう行為は、もう、最高の醍醐味。本当にありがとう。」と感激してくださいました。

 木村先生、長い間、ありがとうございました!! 

 また、デイビッドソンに戻られることを心から願っています。

  

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