世代のギャップ

投稿日:2012年7月10日

「団塊の世代」という言葉があります。

西洋でこれにあてはまるのは、’Baby Boomers’と呼ばれる世代です。日本には、「団塊の世代」以降に続く世代には、時に現象的なグループに名前があっても、世代そのものには特別な名前がありません。

西洋社会には、Gen X(ジェン・エックス)、Gen Y、Gen Zと年代ごとに名前がついています。

知られている特徴を簡単に説明すると次のようなものとなります。

Gen Xは、1965-年から1979年の間に生まれた人々。「かぎっ子」と呼ばれる子ども時代をすごした人々が多く、社会のためというよりは、自分にとって有益かどうかにより重きを置く傾向にあるようです。転職をする人たちはその前の世代に比較して増えています。

Gen Yは、1980年から1995年の間に生まれた人々。「ネット年代」とも呼ばれるようです。テクノロジーが生活の一部となり、海外旅行が当たり前のことに なり、国際的な交流が盛んです。Gen Xの開放的な特徴に比較して、むしろ倫理観を強めていることが特徴だとされています。

Gen Zは、1995年以降に生まれた世代。今年1年留学している生徒たちは、こちらでGen Zと呼ばれる時代の子どもたちです。インターネット、コンピューター、携帯電話、ウォークマン、iPadなどのテクノロジーと共に生活しています。

そういう機械が体の一部になってしまっています。従って、コミュニケーションは、面と向かってよりもFacebookとかMySpaceとかTwitterといったものを通してのほうが多く、これまでの世代のコミュニケーションとはかなり様相が違います。

こ の瞬間のリアクションを機械で求めることに慣れているので、「待つ」ことがあまり得意ではありません。今すぐ、という刺激を求めます。そして、指示される ことに慣れていて、自ら考えて動くのではなく、指示があるまで待ちます。「マニュアル人間」と呼ばれるのもわかるような気がします。

では、その間は何をしているのか? 音楽を聴いていれば最高にハッピー。音楽が無ければ友達との話しに興じています。こういう状況の中で、「自主性」を育てることはとても難しいことです。

でも、ICETの留学生の中には、個性的な子どもたちがたくさんいます。人々との接触を大事にし、実際の交流を求め、自らいろいろなことに挑戦してみようという子どもたちです。留学という特殊な体験が、人間として根本的に持っている冒険心や向上心をくすぐるのでしょう。

休 暇中にも関わらず、昨日は自分の持つ特性や資質を知ることで学習やコミュニケーションに役立てるためのワークショップをしました。ホストファミリーとの用 事がなければ全員参加というほぼ強制的なものです。自分をよりよく理解するということは、生きていく上で極めて大切なことです。

今日は、ボランティアで仕事をしてもらいました。URA Forumの仕上げとしてのジャーナルの作成と写真やビデオのアルバムの作成です。

「宿題が多い」と嘆く中、参加者はみな一生懸命に作業に従事していました。

11年生がリーダーシップを執り、和気藹々とした雰囲気の中で1年組がみな協力している様は、とても良いエネルギーを発するものでした。

12年生は、並行して小論文の練習と大学受験のための資料作成に没頭。

休暇中とはいえ、子どもたちのエネルギーが良い方向に向けて炸裂している毎日です。

 

 

 

 

 

 

 

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