突発的なできごと
投稿日:2012年7月12日
1年の間には、いろいろなことが起こります。予測し得なかったことも起ってきます。
留学中の大きなできごととしては、怪我や病気があります。
普 段、怪我や予測しなかった事故が起きないためには、最大限の注意が必要です。ICETの留学教育プログラムが始まった頃には、政府にはあまり厳しい規制が ありませんでした。ICET独自の方針で、生徒の安全を何よりも優先し、ホストファミリーと一緒に規則を定め、ホストファミリーにもそれに従っていただ き、生徒たちにも注意を促してきました。
2005年以降日本からオーストラリアへの留学生の数は全体的には減っているのですが、過去20年 間に他の国々からのオーストラリアへの留学生数はウナギ上りです。数が増えれば事故や事件の数も増し、そのたびに政府は規制を強めてきました。徐々に、 ICETが定めていた規則に近くなり、そして、ここ数年は、それを超え、少しやりすぎではないかというほどに締め付けが厳しくなっています。
生 徒の安全性のみならず、学校運営そのものに関しても、途中で学校の運営が破綻して生徒が行き先なく放り出されたり、永住ビザがあたかも可能なような虚偽的 な情報に基づくビザの発行で学校が廃校になったり、カリキュラムの内容が政府登録のものと異なったために政府の管理が入ったりといった不正事件がリーマン ショック以降相次いで起こり、それが国際問題にもつながったために、政府の厳しさは半端ではなくなってきています。特に、インドや東南アジアと関連の強い ところに不正が多くあり、政府の大幅な、そして、徹底した規制強化が起こっています。
総括的なものなので、当然のことながらその余波はICETにも押し寄せてきます。
たとえば、以前ならば、生徒は、ホスト同士の了解があれば自由に週末の滞在などは可能でした。ICETでは、以前から、ホストの都合以外には生徒の希望だけでは学期中にはできないことになっていますが、休暇中にはその規則は適用されていませんでした。
現 在は、ホストの都合であっても、宿泊を含む滞在は、きちんとした書類上での確認があり、相手方の18歳以上全員が無犯罪証明を持たないとダメという規則が できています。以前の善意での受け入れはもう通用しないということです。ICET内では当然無犯罪証明書を皆さん得ていてくださっていますので、内部での 移動はそう難しいことではありません。
生徒の居所は、24時間ホストが把握していなければならないという規則も新たに定められました。これについては、ICETは、初めからそれはホストにお願いしていますので、ICETにとっては新しいことではありません。
できるだけの事故防止は当然のことです。事故は起こってからでは遅いのです。
休 暇中に、留学エージェントを通してICET以外のプログラムに留学している生徒たちが、伝を頼ってシドニーにいる友達のホストの家でお世話になりたいとい うことがあり、エージェントの場合には、ICETのような学校として政府の免許の下にある機関とは規則に対する認識の仕方が違うことがわかり、新たに日本 の学校サイドにもこうした規則を理解していただく必要性が出てきました。
それでも、怪我や病気は起こります。怪我は、スポーツに関連したものがほとんどです。病気は、盲腸炎で入院というのが今まででは一番大きなものでしょうか。
そのほかの不測の事態というのは、ホストファミリーにおける突然の変化、日本のご家庭に起きる全く予期しなかったできごとなど、何か特別な対処が必要ということがあります。
そ れは、起こった際に、それぞれのケースによって、それぞれの関係者との間で最善策を練ることとなります。表向きには、統一した形としては現われないことも 多々ありますが、それは、それぞれ個々の事情が異なれば仕方のないことですが、軸が置かれているところは、関係者全員、特に、生徒にとって最大のメリット があることです。
その恩恵は、瞬間的なものではなく、20年、30年あるいはもっと先の長い人生に思いを馳せ、今何が必要とされ、どういうことならば最善の効果があるのだろうかという視点から考えるものです。
そこには、常に一定した軸があります。