London大会

投稿日:2012年7月29日

オリンピックが始まりました。

過去500年、多くの国々を植民地にし、いろいろなところに覇権を及ぼし、現在の世界地図のありようにあらゆる影響をおよばし、世界の隅々から富という富をかき集めてきたロンドンに世界中の国々から人々が集まっていることに、不思議な感慨を覚えています。

だからこそ、余計に、あの花びらの聖火に大きな感動を覚えました。

204個の花びらにひとつひとつ火が灯され、それが、大きく広がりながら、ひとつにまとまっていく過程は、今の世界情勢を考えると、極めてシンボリックな瞬間でした。

あのようにすばらしい演出を考え出した人々の天才的なひらめきに感謝し、その意味するところを考えました。

ああ、できるのだ! と。人間は、共生しようと思えば、そして、それを選択しさえすれば、こうやって世界のひとつになり和をかもしだし、一緒にいることのすばらしさをみんなが分かち合えるのだ、と。

204 カ国(なぜか世界には198カ国とずっと思い込んでいました)ということは、世界のほぼ全部です。ひとつの場に集結し、ひとつの場で和を重んじ、共通の ルールの下に、競合することを誓います。でも、ひとつひとつの国は、みな、それぞれの文化があり、それぞれが大事にするものがあり、さらに、そこには、一 人ひとりの個々の人間がまた、それぞれのユニークな美しさ、特別さを持っています。

70億の紙切れが散ったように、70億の地球全部の人々を代表する人々が、あの花びらの聖火に凝縮されています。

こんな美しいことができるのに、どうして、世界には、暴力や戦争や紛争や争いが絶えないのでしょう。こんなすばらしい和と友情が選択できるのに・・・

さて、これから2週間、生徒たちは、どのようにオリンピックと学校の学習を並立させていくか??? 月曜日の朝になったら、わかるかもしれませんね(笑)

2000 年のシドニーオリンピックが思い出されます。あの年にオーストラリアに留学していた50名弱のICET生たちは、今28歳くらいになります。12年後のロ ンドン・オリンピックをどのように眺めているのでしょう。きっと、高校生だった当時の自分をロンドン大会に重ねながら、いろいろな場面を感慨深く思い起こ しているのではないかと思います。

岡山学芸館高等学校にブラジルから留学したマリアンナさんが柔道の選手としてロンドン大会に出場するの で、当時、お世話された石原家のみなさんが、ご一家をあげてロンドンまで応援に行かれるということを伺っていました。そんな友情・愛情の深さを思いなが ら、そして、あの大観衆の中に石原さんご一家が見えるのだと思うと、それも感動でした。

世界はひとつ。世界の和は可能ということをせめて2週間でも信じることができそうです。

 

 

 

 

 

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