違いは宝物
投稿日:2012年11月9日
今日は、暑かったようです。
「ようです」と言うのは、同じキャンパス内でも教室によって、場所によって、涼しかったりうだるほどに暑かったりとみんなの感じ方が大きく違いました。でも、確実に夏になってきたようです。
みなさんは、人と似ている、違うと感じる際は、どんなものさしを使っていますか? 親近感を持ったり、馬が合いそうだと感じたり、逆に肌が合わないというのは、漠然とはしていてもひとつのものさしです。言動における表現の仕方、物事の見解の違い、ファッションの好みなどが近い、いや違う、と感じるのも、なんらかの基準があってそう感じるのでしょう。時間に対する感覚もものさしになります。
類似と相違を一番に感じる時は、物事の進め方、やり方が違う時ではないかと思います。その違いは、目的の定め方、軸を置くところ、主となる価値観、計画の立て方、順序、取り入れる方法などに対する考え方の違いから発生してきます。
生徒たちは、こちらでグループ学習を多くします。特に、プレゼンテーションを作成する際には、それぞれの生徒のやり方の違いが鮮明になってきます。やり方や考え方が似ている生徒たちが集まって作ると、グループでの活動はとてもらくです。そして、作成した作品もグループ毎による内容や構成の違いが鮮明に出てきます。
やり方や考え方が異なる生徒たちが平均的に混じったグループだと、コミュニケーションが上手にできなかったり、意見がまとまらなかったり、分担の度合いが違ったり、時には、作成が滞り期限内にできない、というような支障が起こることもあります。それは、「違い」が前面に出てしまうからです。こんな場合、どこからその違いが生じるのか、なぜ違うのか、軸となる価値観はどこにあるのか、決定の仕方がどう違うのか、などということをお互いに知っていたら、「違い」を感じるのではなく、「互いの力を取り入れる」という姿勢に変えることができます。そうなったら、協力し合い、互いの持っている良い物を受け止め、活かす過程は、どんなにか楽しいものになるでしょう。そして、その結果は、一人でするものよりも何倍も良いものとなることでしょう。
実際に既にそうした考えを持ち、実践している生徒たちのグループの交流は、活気があり、スピードが速く、質の高いものを生み出し、なおかつ、全員が過程を楽しみます。
今週の水曜日と金曜日は、放課後に残ってもらい、そんな勉強をしました。その内容については、週末にかけてお話します。大学や企業など、印象で受ける全体的な環境は選べたとしても、そこでの人々との出会いや、相手の人格や日常生活における交流の仕方まで前もって選べる人間はまずいません。行ったところには、組織の「文化(価値観)」があり、それに囲まれた人間関係があります。その際に、表層的に見える行動や言動と、それを裏付けている価値観や物事の判断基準、目的意識など裏にあるものまである程度知っていたら、他の人々と自分を客観的に眺めることができ、人よりも何歩も先んじることができます。人間関係に悩むことも少なくなりましょう。人を嫌うことも減りましょう。
この続きは明日に。
日本の紅葉に引けをとらないほどに色づいた真っ赤な花がジャカランダと重なって本当にきれいな光景。名前がわからないので、生徒たちと、「写真を載せたら草花の名前が出てくるようなアプリは無いものかしら」と笑ったのですが・・・
ノッシノッシと歩いている鳥は、DHSの庭に住み着いているブッシュ・ターキーです。通学している生徒たちは、頻繁にこの鳥を目にします。