Bionic Eye
投稿日:2012年11月18日
昨日は曇りぎみ。今日は、快晴。実に気持ちのいい日でした。
帰国を3週間後に控えた生徒たちは、ビーチに、シティに、コンサートに、博物館に、ショッピングにと、三々五々いろいろなところに出ていたことでしょう。段ボールが6つ欲しい! 飛行機の持ち込み35kgの荷物では到底足りないから50kgに増やすにはどうすればいいか、アナカンでの荷物はいつまでに学校に届ければいいか、郵便局ではどこまでの大きさまで大丈夫? と荷物の整理にもみな大変です。
あとシドニーでの週末は、2回だけ、ということになります。来週末は、土曜日がボランティアを頑張った日本語学校のピクニック。先生方がお礼に開いてくださるとのことです。
翌日の日曜日は、ホストファミリーとのピクニック。それが終わったらフォーマル。そして、卒業式と行事が目白押しです。しんみりと別れの感傷に浸っているような暇がないほうがいいのかもしれません。
さて、話は変わります。
化学実験による新しい研究成果がどんどんと出てきます。
先月は、山中教授のiPS細胞の成果にノーベル賞。今回は、オーストラリアの話です。
オーストラリアは、いろいろな医術が進んでいます。心臓外科、切り落としてしまった手足の接続などは、日本に優れても劣らない技術を持っているといわれています。最近では、全く耳の聞こえない人に、音が聞こえるようにする技術が開発されました。
今年には、電子チップを眼球の中に入れ、光と影で物体の形で掴めるようにするバイオニック・アイの基礎実験が成功し、人生の途中で網膜色素変性症のために全盲になってしまった人に、もう4,5年の間に視覚を取り戻せるようになるかもしれないということです。
ラッド氏が首相に選出された時に、彼は、国内の科学者や芸術家や様々な方面の知識人を大勢集め、各方面から描いたこの国の将来の設計図を作るという壮大なことをしました。すごいことをするものだなと見ていたのですが、この研究は、その際に、人工聴覚に成功したDr. David Peningtonをヘッドにメルボルン大学で研究を進めるようにと特別予算が組まれたのだそうです。その結果が、こんなふうにして実ってきた、ということなのですね。
政治家の先見の明、ビジョン、どんな国にしていくのか、国民をどのように活用するのか、何に価値を置くか、どんな政策を推進していくのか、といったことがその国の未来を築いていきます。強力な政治家を必要とする時もあれば、改革したものを維持し固めていく政治家を必要とする時もあれば、国のその時の勢いで政治家に求められるものも違うのでしょう。
衆議院が解散になり、日本は選挙を迎えます。
野田首相は、プノンペンで開催されるASEAN首脳会議に出発します。今回のASEAN会議のひとつのテーマは、海上にある島をめぐっての国どうしの対立をどう防ぎどう解決するかというものです。先回、ASEM首脳会談では、中国の温家宝首相も日本の野田総理も互いに無視した状態で話しあおうともしませんでした。それぞれが、国内に向けてのテレビ映像の心配でもしていたのでしょうか。
どちらの国も、首脳どうしが話ができないのであれば、誰が解決するのでしょう?
習近平新国家主席が出席するのであれば、ぜひとも、話ができるような関係を築いてきて欲しいものです。島ひとつの取り扱い方で、双方の互恵関係が損なわれてしまわないように。いっそうのこと、政治家たちもバイオニック・アイを入れたら、新しい発想で物事に取り組めるようになるのかもしれません(笑)