気付き
投稿日:2013年3月9日
気付きは意識を変えるものです。
ちょっとだけ見方を変えたら、物事が違ってみえうようになった、という経験はどなたにもありましょう。
木曜日にした自分の学習方法を考えてみる時間の中で、いろいろな気付きがあった生徒たちがいるので、再度、そのことを取り上げてみたいと思います。
どんなことを考えてみたかというと、
1 教室内・授業中の姿勢
2 先生に助けを求めたり質問したりすること(これは、日本の教室ではあまり見かけられないことであり、また、期待もされないことですが、オーストラリアの教室では、この姿勢を持つことは決定的に大事なことです。わからないことをわかるようにすることは、学習者の責任です。
3 宿題・復習
4 教材や用具の管理・用意・準備
5 学習中の姿勢・集中・時間の使い方
6 試験に臨む際
各項目の中にいろいろな質問があります。例えば、授業に遅れずに来る、すぐに取り掛かる準備をするといったようなことです。面白いのは、授業に来ても、バッグをデスクの上に置いたまま、筆記用具を出すでもない、テキストを出すでもない、隣の生徒とおしゃべりをしている生徒たちが何人かいます。何度、同じことを言われても、言われるまでそれができない、しない生徒がいます。それが一人、二人ではないのです。これは、一体何なのでしょう?
オーストラリアだからできないのか・・・ そうではありますまい。多分、日本にいてもその生徒たちは同じことを繰り返していたのではないかと思います。こうした学習の基本姿勢は、小さな頃に覚えてしまうものだと思うのですが・・・
ある生徒が、こんなことを書いていました。
「自分は、一生懸命勉強している。してきた。宿題も真面目にやっている。でも、成績だけが思うようにあがらない。その理由が今日わかった。その原因が学習している際の集中度にあることが・・・」ということで、集中するためにどうすればいいのか、自分の学習目標として具体的な方法を書き出していました。
そうなのです。多くの生徒たちが、学習する際に、集中することがどれほどに大事なことであるかに気付いていないようです。
集中しなさいといわれても集中できない・・・という生徒が多いのですね。去年も、集中力を高めるための訓練をしました。今年もその訓練が必要となるかもしれません。集中が無いと、実際のところ学習は始まりません。
でも、実際のところ、集中するということは、周りにあまりにもたくさんの楽しい材料がある現在では、難しいのかもしれません。私の学生時代は、自分の部屋にある気を散らすものといえば、ラジオだけ。そこから流れる音楽に乗って学習するのは、「ながら勉強」と呼ばれていました。あとは、読みたい本の誘惑と向き合うぐらいのもので済んでいました。
今は、どうでしょう。iPadにiPhone、Tablet、PCと、そこから来る誘いは、無限にあります。独りになって、その誘惑にどれだけ自制できるかが鍵となります。友達といれば、無限に楽しい話がありましょう。授業中も、ついついその楽しい話に乗ってしまうのでしょうね。あるいは、day dreamという夢想に耽ることもありましょう。今日起こったことを振り返っていることもありましょう。
これらは、すべて学習の効果を半減させるものです。
意識を情報に向ける。これがあって初めて、理解が起こります。理解があって初めて、単発的なものではなく、意味のある記憶が可能となります。意味のある記憶があれば、それを表現として呼び起こすことも、応用することもできるようになります。
集中は、その一番最初にあるものです。
この気付きがあった生徒は、これから大きく伸びてくることでしょう。