睡眠と学習
投稿日:2013年5月20日
風邪が流行ってきました。
急激に気温が落ちてきたせいでしょうか、それとも、たくさんの宿題やアサインメントで少し疲れてきたのでしょうか、今日は、風邪を引いたという生徒が数名いました。欠席の生徒もいました。今週末に一挙にみんなもらってきてしまったようです。
毎年7月頃になると、風邪を引く生徒がたくさん出てくるのですが、今年は、少し早いですね・・・
昨日、あることをきっかけに不眠に陥って夜もう何週間も眠れなくてとても辛いという人の話を聞き、数週間前に読んだ睡眠に関する記事を探し出そうとして、面白い記事にぶつかりました。
日本から来た生徒の多くが、オーストラリアの家庭の人々が夜早い時間にベッドルームに行ってしまうことに驚きを示します。早いところは、9時には就寝します。その代わり、朝が早いのですが。
最初は、そんな時間に寝られるわけがないという生徒たちも、徐々に、早い時間に就寝することに慣れていきます。
日本では、真夜中、1時、2時もよくあるという子どもたちが、遅くとも11時前までにはベッドに入るようになります。そして、健康的な生活を送るようになります。
それもそのはず、国立精神・神経医療研究センターの三島和夫医師の書いたこの記事に、その謎が解ける統計がありました。
日本睡眠学界というところが2010年に発表した数字によると、世界の17カ国の9歳から18歳を比較してみると、青少年が一番短い時間しか眠っていない国が日本(7時間25分ー7時間14分)、一番長い時間を眠っているのがオーストラリア(9時間15分ー8時間30分)。アメリカの疾病管理予防センターというところが推奨している時間が9時間(9歳)から8時間15分(18歳)ということ。
学習を記憶されるためには睡眠が必要ということは、ここ数年、いろいろな雑誌や新聞記事で読みますが、この医師も同じことを言っています。だから、大学受験のために睡眠を削って勉強を何ヶ月も何年も続けていくことは、健康に危険であるのみならず、学習の効果をあげるものとは必ずしも言えない、ということも。
生徒たちが、宿題やアサインメント、ホストとの会話の練習などにがんばりながらも、オーストラリアである程度の睡眠を確保しているということは、大事なことなのですね。ある生徒は、留学してきたばかりに、8時間眠れることに、「こんなぜいたくが許されるんだ! 8時間も眠れるなんてえええ!!」と痛く感動していました。日本では、せいぜい5時間から6時間しか取れなかった、と。
先週末、風邪をもらってきてしまった生徒たち、ゆっくりと休んで、早く治してくださいね。