Orientation 2
投稿日:2011年1月26日
オリエンテーションの目的は、なぜ留学してきたか、その志を確認し、最大の成果をあげることができるよう、最後の瞬間に向かっての姿勢を整えるためです。入り口の姿勢が1年を決定するものとなります。ここで、ボタンをかけ損なうと、後の修正は極めて難しいことになります。
今日のテーマは、どうしたら、1年間の生活を充実した、そして、幸せな気持ちで過ごせるか、自己を最善な形で最高に高めるためには何が必要か、ストレスになるかもしれない要素ばかりの新しい環境でストレスを上手に交わしていくためにはどうすればいいのか、といったことを中心に勉強しました。
自分への誓いとして身近に置いておけるよう、それぞれの達成したいことを書き出しました。12月の最後に「やった!」と自分を誇れるよう。
午後は、先輩の案内で、学校内を廻り、ATMの使い方を習いに近くのショッピングセンターに出かけました。銀行口座を開設したいという生徒たちは、梅井先生と一緒に銀行に出向き、海外における初めての自分の銀行口座を持つことになりました。
海外においては、在留届を大使館に提出する必要があります。突発的なことが起った際に、日本大使館及び総領事館がすぐに動けるようにするためです。その記入をしました。
健康保険証も配布されました。このカードは、こちらでドクターにかかる場合などに必要とされるものです。
そして、英語と数学の試験の説明がMr. Manningからあり、いよいよと、実際の学習に触れる段階になってきました。コウメイ先輩が、1週間かけて、単語リストを作成してくれました。2000語だということ。これを、1週間に一度集まってどれくらい覚えているかをお互いに勉強し合うということです。
先輩、後輩、同輩を交えて、生徒が互いに学習の支援をすることが極めて高い学習効果をもたらすことは、アメリカやカナダのある特定の高校の実例が示すところです。ICETには、先輩による後輩への学習支援がいたるところにあります。これは、2002年に3年プログラムが開設されて以来の伝統となっています。このVocab listは、さらにその連携をさらに深める良い材料となりそうです。
同じ話であれば、同世代の体験、考え方は、大人の話しよりも、素直に心に残るようです。そして、学習も、先生から教えられるという視点よりも、同じことを学んでいる視点からのほうが、ずっと、わかりやすいのでしょう。自分の学んだことを分かち合うことは、すばらしいことであり、そして、分け与える者のさらなる成長にも結ぶ付きます。
ICETには日本人が多い、だから、英語が身に付かないのでは、という危惧の声がよく聞かれます。日本人が多い、多くないかが、英語学習の成果と直接には関係ないことは、多くの生徒が極めて高い英語力を身につけていることですでに証明済みです。そのレベルの高さは、大学にはいってから、教授陣が驚くほどのレベルまで達します。でも、その一方で、なかなか英語力を伸ばせない生徒には、日本人が一緒にいるから、ということは、絶好の口実になります。
現地の生徒が戻り、学校の授業が始まれば、毎日の時間の90%は英語環境となります。大事なことは、日英を駆使して、その両方の言語を自分が自在に操れるようになることです。それには、それが英語であっても、日本語であっても、まず、言葉を発することからの訓練が必要となります。先輩たちの存在はそれを自然な形で実現していくことに役立っています。
この2日間は、先輩、後輩のcollaborationがとても上手に運んだように見受けられました。
そして、新しく到着した生徒たちが、大いなる希望と熱意を持って今年1年に臨む覚悟があるということが、しっかりと確認された2日間でした。