遅ればせながら

投稿日:2013年6月17日

昨日は、「父の日」だったのですね。

お子さんから、それぞれのお父さんにメッセージと感謝の言葉が届いていますように。

オーストラリアのFather’s Dayは、9月です。昨日のFather’s Dayは、アメリカでのこと、と思っていました。

なんと、日本も「父の日」だったと・・・・ 大事な日を逃してしまいました。

家族の堅固な土台となるお父さんの継続した支え、支援がなければ、お母さんも子どもたちも安定した生活は愚か、学習も習い事も、そして、家庭内の幸せも脅かされてしまいます。

留学に出てくる子どもたちは、本当に特殊な体験を授かっているのですが、それは、親御さんの特別な資質の上に成り立っていることです。

* この年齢で親元から離す、それも海外に、という大きな勇断

* できるだけのことはするはず、できるはずという子どもへの信頼

* 子どもの自立性を奨励する心の寛大さ

* 自身の人生を築こうとしている子どもの背中を押し支える厳しさと優しさ

* 子どもが夢を育む応援をする熱い心

* 離れてしまう寂しさを押し殺してエールを送る強さ

* 子どもの体験を可能にする経済力

留学とは、そうしたいろいろなことを包括し、お父さん(そして、もちろん横におられるお母さん)の強力な後押しがあって初めて成り立っているものです。

子どもたちの留学における体験は、それが、本当に特別なものであればあるほどに、その後の人生への影響は大きく、それがこの世の中に送りだしてくださったことに続く、人生の最大のプレゼントであることを子どもたちが理解したら、お父さん(そしてお母さん)への感謝は尽きませんでしょう。

留学が終わってからずっと後になっても、「あの時があるから、今の自分がある、それは、両親のお陰」と、その感謝の気持ちは、今後、生涯にわたって続くものでしょう。

 そのすばらしい日本のお父さんたちに、お願いがあります。

子どもたちがオーストラリアの家庭の中に入って感じるのは、家の中でのお父さんの存在が際立って大きいということです。

お父さんが子どもと遊び、お父さんが家事の手伝いをし、お父さんが家屋のメンテナンスや芝刈りをし、お父さんがお母さんにとても優しい。お父さんの家にいる時間、そして、家族と交流している時間がとても長く、そのことが日本とは大きく違うことに気が付きます。

お父さんが家族と時間を過ごすことで、家庭という単位が成り立ちます。日本のお父さんは、企業戦士が多く、家庭に戻るのは、むしろ休息を得るためということが多いようです。昨今は、家族との時間を大切にする若いお父さんが急速に増えてきている印象があり、その変化は、とてもすばらしいことです。

日本の子どもたちの中には、お父さんとまともに会話を交わしたことすらない子どもが少なくなく、お父さんがどんな仕事をしているのか、どんな毎日を送っているのかすら知らない子どもが多いことに驚きます。ましてや、お父さんの子ども時代、お父さんの価値観、お父さんが大事に思っていること、お父さんの社会観などまったく知らず、そんな話をしたことがない子どもが少なくありません。

それは、お父さんの仕事が忙しすぎるということが根本なのでしょう。でも、その中で、日曜日を、あるいは、普段の夜の1時間でも、子どもと共有できる時間を持ち、お互いの考えや気持ちを交わすことが、子どもが自分の中に揺らがない自信を築くことにつながっていきます。

叱る、説教する、言い含める、批判する、という瞬間ではなく、普段の何気ない日常の中で、一緒に遊び、一緒に出かけ、一緒に家の中の片付けや仕事をし、一緒に車を洗い、テレビの話題について語り、ニュースに関する感想を述べ合い、社会で起こっていることを議論し、一緒にお母さんを誉めて感謝し、日々にあったできごとについて語り、互いの状態を確かめ合うという何気ない状況の中から、強い絆、揺らがない信頼のある絆ができあがっていきます。

親子の間の信頼関係は、不思議なほどに、子どもの内面の自信、そして、自分に対する正当な評価に表れます。そこの信頼関係が強ければ強いほど、子どもの自信は大きく、失敗をそれほど恐れず、そして、失敗しても挫折からさらにバネを強めて早期の回復を見せます。そこの絆が弱いと、なんとなく自信がなく、そして、自己に対する評価も必要以上に厳しく低いものとなりがちです。そして、挑戦は、怖いものとなってしまいがちです。

父の日にあわせ、子どもたちとの時間をできるだけ作り、子どもたちとの時間を楽しんでください。それが、お父さんの何よりのエネルギー源であり、疲労回復薬となるものでありましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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