オーストラリアのスポーツ
投稿日:2013年7月17日
「秋晴れ」はあっても、冬晴れという言葉は聞いたことがありません。
今日は、あえてそう言いたいほどの、すばらしいお天気でした。ポカポカと、昼間は、まるで、初夏のよう。猛暑に、大雨に、という日本の皆様には、ちょっと申し訳ないほどに気持ちの良い日でした。
今日は、3学期が始まって、初めてのスポーツの日です。生徒たちは、水曜日を楽しみに待っているのですが、水曜日に限って、なぜか、雨が多いのです。雨が降れば、ほとんどのスポーツが中止になり、教室で映画を観るか、自習になります。
だから、こんなすばらしいお天気になれば、とてもワクワクするのです。
オーストラリアの学校のスポーツの取り組み方は、日本とはかけ離れて違います。
日本では、スポーツは、体育の授業以外は、すべてクラブ活動として扱われています。学校が、先生が、そのクラブの面倒を見て、指導をします。練習も、毎日早朝から夕方遅くまで、週末も、と多くの時間を使います。
オーストラリアは、学校に、運動関係の授業がいくつかあります。ひとつの教科として扱われる授業は、週4時限です。運動系の科目をふたつ選択すれば、計週8時間ということになります(ICETではいないと思います)。こうした授業を通して、サーフィンやゴルフなどに行っていることは、時々このブログでご紹介しています通りです。
その他に、水曜日にシニアを除く全員が参加するスポーツの時間があります。普段より少し早めのランチを食べ、午後の2時間ほどがスポーツにあてられます。この中には、ふたつの分野があります。
ひとつは、ブッシュ・ウォーク、ジム、タッチフティといった楽しみながら気楽にできるレクリエーション的タイプのもの。
もうひとつは、グレードと呼ばれる、他校と競合試合をするスポーツです。バスケット・ボール、野球、バレーボール、サッカーなど、ほとんどが球技ですが、DHSに他校のチームが来たり、自分たちがよそに出かけることもあります。時には、片道1時間半以上もかかるようなところに、1日がかりで出かけることもあります。
このグレード・スポーツに参加するためには、トライ・アウトという選抜で選ばれる必要があり、技術を求められます。
勝ち抜きの試合なので、上手に勝っていけば、最終は、州代表の座に至ります。でも、途中で撒けたら、挽回戦というようなものはないので、そこでおしま~い、という寂しいことになってしまうのです。
今日は、このお天気。たくさんの試合が行われたことでしょう。
学校には、クラブがありませんので、生徒が放課後練習で学校に残っているなどということは、皆目ありません。日本人の目には不思議に映るほどに、まったく、ないのです。3時3分になったら、みな、一斉に下校します。生徒だけでなく先生たちも。
では、本格的なスポーツは、一体、どこでするのでしょう? 地域にあるクラブに所属します。スポーツは、学校の管轄ではなく、各家庭の管理下におかれます。10週間で100ドルとか200ドルとか、スポーツの種類によって違いますが、お金を払って、自分の技術に合ったどこかのチームの所属します。楽しみだけのチームもあれば、アマチュアではあってもプロをめざすための本格的な訓練をするチームもあります。
練習は、自主トレーニングに任されるところが多いのですが、火曜日、木曜日に練習があり、土曜日が試合、というような形が最も一般的です。
コーチは、かつて名プレイヤーだったというような人が多いのですが、みな、ボランティアです。それにも関わらず、生徒の参加費が高いのは、保険料が高いからです。参加費のほとんどは、会場に使用料と設備維持費と保険で消えます。怪我をするリスクが多いスポーツほど参加費は高くなります。
クリケットとかラグビーといった、こちらで人気のあるスポーツに留学中は参加してみるという生徒もいますし、自分が得意とするものを続けたいと野球やサッカーに入る生徒もいます。どちらでもまったくかまいません。
学校の水曜日のスポーツは、学期毎に変更することができますので、いろいろなものを試してみるのもいいですね。