国際的な視野とニュース

投稿日:2013年7月23日

A=Bには、ならないかもしれませんが、AとBは切っても切れないという関係があります。

世界に起こっていることのニュースを意識的に追わないと、国際的な視野は広がりません。

 毎年、この時期に来年度に留学してくることが決まっている生徒たちに、「留学して来る前に、家で毎日ニュースを見て、家族とそのことについて話すことを習慣にしておきましょう」というアドバイスを出しています。

留学してきた生徒たちに、どのくらいニュースを追っていたかを尋ねると、その数は、毎年、びっくりするほど少ないのです。

生徒たちが提出する「留学する目的」というエッセイの中には、ほとんど全員が「国際的な視野を広げるため」と書いています。願いはあっても実践が伴っていないということなのか、それとも、国際的な視野を広げるということの意味がよくわかっていないのか・・・

留学することで、身体を物理的によその文化に移動させ、違う文化を体験し理解することが、イコール、国際的な視野を広げることなのだ、と捉えているのかもしれません。確かに、それも国際的な視野を広げることの大事な一部です。違う文化を体感する、違う文化を言葉ではなく感情を通して理解することで異文化への理解は深まります。

ここでいう国際的な視野を広げるというのは、自分が生きている時代の世界にどんなことが起こっているのかを認識し、それに関する知識を貪り、その裏にある時代背景を少しでも学び、地球の未来の展望の洞察を試み、自分の立ち居地はどこなのかを知って考え、将来自分が地球上のどこにいても使えるように理解を深めていくということです。

このことを充実させ、成就させるためには、世界のニュースを追うことは、欠くことのできない過程です。

ICETのプログラムでは、ニュースをいくつかの教科で追います。Global Issuesで。文字通り、世界の出来事を英語で聞き、メモを取り、考え、議論する学習です。Academic Listeningでも英語でニュースを理解する学習がたくさん含まれています。CAPDでは、日本語で、生徒たちが独自に追ったニュースを持ってきて、それをみんなに紹介し、それについて語り、学習する時間があります。

昨日は、グループに分かれ、みんなが持ち寄るニュースの世界・日本のトップ・テンをそれぞれのグループが選びました。前半期には、自分が選んだニュースについて鋭い観点からの分析を試みる生徒たちがいる一方で、あまり関心を示さない生徒もいました。昨日は、ドラマの地方公演のリハーサルのために6人、プラス欠席が一人で、大量に抜けてしまい、全体のこととして適応できるかどうかわかりませんが、少なくとも、昨日の熱心なディスカッションの様子を見ていると、ニュースに対しての関心がとても高くなってきていることがよく見えました。

ニュースとして選んでことも、日本の選挙、日本の選挙に関する外国メディアの目、オーストラリアの首相交代、エジプトの政権交代、シリアの情勢、メキシコのリサイクル促進のための物々交換制度、日豪の捕鯨問題などなど、生徒たちの視線や意識が世界に広がってきています。

もっともっとたくさんの議論を重ねたら面白いと仕切りに思うのですが、他にも学ぶことがたくさんあり、ニュースだけに時間を費やすことができないのが惜しく感じられます。

 

 

 

 

 

 

 

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