自分を大事にするということの意味(7)

投稿日:2013年10月30日

今日は、後悔ということに触れてみます。

後悔することによって悩む人たちは、世の中に一体どれくらいいるのでしょう?

後悔するために、先に進めなくなってしまうケースもあります。

後悔は、自己評価を低めたり、自分を肯定できなくなる大きな要素のひとつです。なぜなら、後悔することで、自分を責め立てるからです。罪悪感の中に自分を陥れてしまうからです。

ああ、あの時、これをしておけば良かった。あの時、なんであんなことをしたのだろう? あの時、なぜ、もっと考えなかったのだろう? あの時、こんなふうに言えたら良かったのに。。。

過去にしたこと、しなかったこと、言ったこと、言わなかったこと、ありとあらゆることを人間は、後悔します。

でも、なぜ、後悔するかには、多くの人々が気が付いていません。

後悔するのは、後悔することが起こった時間と、後悔している今との時間には、10分? 1時間? 1日? の間があるということです。

その時間の合間に何が起こったか?

体験したことで得た知識と新しい見方と新しい情報が自分に授けられたのです。

その新しい習得や収穫や知識や学習をもってしたら、当然のことながら、10分前、1時間前、1日前に起きたこと、自分が起こしたことは、知恵が足りないことだったと思うでしょう。それだけ、自分が悧巧になったのですから。

ということは、10分前、1時間前、1日前の自分は、その時点においては、今の自分とは違う自分がそれなりに考えて選択した行動した(あるいはしなかった)ベストの結果だったということになりませんか。

どんな人間も今より良い状態にしたいと思って行動するのであって、今より悪いようになるために行動する人はいませんでしょう。10分前にも、1時間前にも、1日前にも、その行動を起こした際には、次に来ることが良いこと、ベターなこと、幸せな事と信じて行動しているのではないでしょうか。その時点では、自分が知っている限りの中で、それがベストの選択だったということになります。もっと言えば、それ以上に良い選択ができる方法も情報も持ち合わせていなかったということです。

後悔するのは、起こったこと、起こしたことが、言ったこと、あるいは、しなかったこと、言わなかったことが、その場で終わらず、その後にそこから派生した別のこと、それも良くないこと、が続いて起こってきているからです。例えば、自分がなんらかの害を被ったとか、人を傷つけたとか、人を怒らせたとか、誤解を招いたとか、達成したいことができなくなったとか、新たに対処しなければならないことに直面するからです。そうなると、10分後、1時間後、1日後に得た新しい知識で判断して、ああすれば良かった、こう言えば良かったと後悔すること自体があまり意味のないことに思えてきます。

一度起こってしまったことは、変更することができません。

でも、その解釈は、いくらでも変えることはできます。そして、せっかく新しい知識や情報や考え方や知恵が授けられたのですから、その授けられたことを使って、解決に向かうことができます。

見方をちょっと変えるだけで、肩の荷を下ろすことができます。

その時点の自分が100%であったなら、それ以上のことは、その時点ではできなかったのです。今は、それ以上のことができます。大事なことは、その今の自分が、最高の自分であるということを認識することです。人と比べてではなく、自分の今まで歩んできた人生の中で、今日の、今の自分が最高だということです。だから、余計に、99%の自分で事に当たるのではなく、100%の自分で事にあたることが大事なのです。

そうしたら、1時間後の未来の自分が、1時間前の自分を批判できることは何もありません。

「後悔しないように」という段階で留まるのではなく、行き先にときめきと、感動と、喜びがある今を作ることが肝心です。それは、今のベストを尽くすということです。

以上のようなことを留学にあてはめると、次のようなことになります。

これから留学に臨む生徒たちは、できるだけの準備をしておくこと。英語力の向上、家でのお手伝い、家族との対話、日本の事について知識を持つ事、世界のできごとを知ることなど、留学に来たらすぐに役に立つことをできるだけ身に付けてくることです。それが、留学してきた時に、ときめきと、感動と喜びをもたらします。

現在留学中の生徒たちは、留学での生活の一瞬一瞬が二度と体験できない時間であることを自覚し、オーストラリアの生活を満喫することです。できるだけのことを吸収し、自分を囲むオーストラリアの人々(ホストファミリー、ホストのお友達、地域での活動の仲間、選択授業の先生たち、授業で一緒になる生徒たち、ICETの先生がた、キャンパスにいるたくさんの生徒たちetc. etc)とのできるだけの交流を持つ、英語学習のラストスパート、たくさんの場所に行ってみる(たとえば、今開催されているBondi BeachでのSculpture by the Seaとか、博物館とか)といったことすべてに全身全霊でぶつかることで、すばらしい達成感に包まれて帰国することができます。

大事なのは、今なのです。過去でもない、未来でもない、今。

この今をどう使うかが常に問われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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