先輩の訪問
投稿日:2013年11月1日
ちょうど10年前にDHSを卒業した石原信吾さんが訪ねてくださいました。
駐在中のタイから週末を利用してシドニーに見えたのですが、その貴重な時間の丸々1日をICETのために頂戴しました。
生徒、卒業生という立場ではなく、社会人として、そして、商社マンとしてタイで日本を代表して働いてみえる方なので、この折に、敬語に切り替えましょう。
ICETには、たくさんの卒業生の訪問があります。そのほとんどは、大学への入学が決まった際、あるいは、在学中のもので、稀に、就職してしまう前にというケースがあっても、企業に入ってしまってからの訪問は、滅多にないことです。現在留学中の生徒にとっては、社会に出てからどんなことを起こるのか、どんな可能性が広がっているのか、ということを直に、そして、詳細に知ることができる絶好の機会です。
1時間余、よどみなく話が続き、その興味深い内容に、生徒たちはぐっと引き込まれていました。私も。
彼が、中学校の時に、お姉さんの奨子さんが留学をしていました。DHSでの楽しい様子を便りで聞き、また、帰国した際に受けた奨子さんの大きく成長していた印象からぜひとも自分も留学したい、それも、3年したい、と出てきた頃の彼は、まだ本当に幼い感じのする少年でした。3年間にみるみると背が高くなり、あっという間に卒業。そして、今日の堂々とした話しぶりに、この13年の経過に感慨無量の想いでした。
奨子さんは、建築家となり、ドイツで勉学を続けていましたが、これからドイツで仕事を始めるとのこと。
大学で、1年間の休暇を取り、タイから始まって陸路、海路、空路を使って、タイからエジプトまでを旅行した話。その先々での逸話やいろいろな人々との出会い。そこでの出会いが今にいろいろな形で続いていること。
その1年の休暇と体験が、就職には、とても有利となること。そうした自分の考えを持って行動ができる、人に流されるのではなく、独自の貢献が会社にできる、そんな人が企業では求められているということ。
彼の話の中には、人生の節目節目で、明白なビジョンに沿って物事を決めてきていることがよく見えました。
15歳で海外に出たいという時は、「広い世界が見たい」という希望。
3年留学を終えて大学を選ぶ際には、日本に戻ることが求められていたので、日本にいながらも海外にいるのと同じような体験と学習ができる大学を選択するというのが希望。そして、選択したのが、学生の半数以上が海外からの留学生であるAPU。
そこで出会ったたくさんの人々がそれぞれの国でどんな暮らしをしているのか直接見たいと計画したのが1年の旅。自分でその費用を稼ぎ出し、最後の目的地を大好きなエジプトと決めて出発。
大学が終わって就職をする際には、海外で働く機会ができるだけたくさん提供されている会社を選ぶことが希望。たくさんの企業から選び出したのが、複合商社長瀬産業。
そのすべての過程に共通して流れている気持ちが、仕事は海外でしたい、というものです。
日本で勤務し訓練を受けた後タイに派遣され、現在は、タイで仕事をしています。夢が現実のものとなっています。
今現在留学している生徒たちには、25歳くらいに何をしているか、ある程度の目標を描いているほうがいいというアドバイスがありました。
15歳の時に抱いた、広い世界を見たいという思いは今も変わっておらず、2年かけて100カ国を回ってみたい。それができるように人生設計をしているとのこと。
HSCの最後の試験、JBSを終えた12年生も一足遅れて参加。
コウキ君とマオさんが、昨夜一晩かけて、とってもすてきな、そして、おいしいケーキを今日のために作ってくれました。ありがとう。
現在留学している生徒たちの胸にも、大きな夢と希望が膨らんだことでしょう。