豪留学生日本に出発
投稿日:2013年11月9日
新たな旅に出た生徒たちがいます。
岡山学芸館高等学校で1ヶ月お世話になる10名のオーストラリアの高校生たちです。
8日の朝、出立しました。
家族と1ヶ月も離れたことがない生徒たちも多く、たとえ1ヶ月であっても、別れは別れ。
税関に入るまでの1時間ほど、別れを惜しむ家族たちの様子を見て、ある話を思い出しました。
以前、長期で留学していたオーストラリアの生徒たちが、たまたま日本から1年間オーストラリアに出発する生徒たちの「別れ」に立ち会った際のことです。
日本人は、抱き合ったりするようなことがあまりなく、寂しさや悲しさは抑え、できるだけ何気なく、さりげなく、別れます。それを見たオーストラリアの生徒たちは、そのあまりのあっけない別れ方がどうしても理解できず、留学を終えてオーストラリアに戻ってきてから、集まって話をするたびに、その時のことが繰り返し出てきました。どうにも信じられない場面だったようです。
高校生ともなれば、キスとかハグ(抱擁)といった身体の接触はもうほとんどなく、裏にある繊細な感情を抑え、「行ってきます」とか「じゃあね」とバスに乗り込む子ども、それを「行っていらっしゃい」と手を振って見送る親子のやりとりに接した時には、1ヶ月ですら、これだけ自分の感情を表情や身体全体の動きで愛情表現する文化の中で育ってきているオーストラリアの子どもたちが、驚くのも無理はありません。
逆に、日本の子どもたちが、オーストラリアに来た時には、親子の愛情表現の濃さに、とても驚きます。濃い分だけ、議論や言い合いも激しく、それを見る日本の子どもたちはびっくり仰天。そして、後、お互いにケロっとしていることも、また驚きとなります。
こうした日常のちょっとしたことに表れることであっても、文化の違いというものは、本当におもしろいものです。
さて、あと1ヶ月も経たないうちに、1年別れていた後での再会があります。
日本の保護者の皆様は、どんなふうに1年会わなかったお子さんを迎えられるのでしょう?
もし、何年もお子さんをハグされたことがなかったら、ちょっと気恥ずかしいかもしれませんが、いいものですよ、しっかりとお子さんを胸に受け止められるのは。
お父様もお母様も、男子も女子も関係なく、どうぞ、思い切り抱きしめてあげてください。日本の地に降り立ち、1年ぶりの再会の瞬間に。