ホストファミリーとの絆

投稿日:2013年12月2日

ミホさんの体験談の続きです。

「いよいよ日本への帰国が差し迫ったこの数日間、1番幼いホストブラザーの口癖は「ミホはあと何日で行っちゃうの?」です。

3ヵ年留学中に何度か日本とオーストラリアの行き来をしている私が、もうずっと行ってしまって帰ってこない、というのは8歳のブラザーが理解するのは難しいのではないかとずっと思っていたのですが、最近はそれがしっかりわかってきているようで私の帰国の話題をよくするようになりました。気づかないだけでしっかり成長していることに気づかされます。実際、私が来た時は字を書くのも読むのもできなかったのに最近では文字を一生懸命読んだり、足し算をするようになったりと、3年間という年月の長さを感じさせられました。

そんな彼はこの前は1時帰国するときにお別れのハグをしようとしたら「しょうがないなー…」といった感じでハグの出し惜しみをしていたのですが(笑)、最近は私を見つけるたびにハグをしてくるようになりました。私が家にいることを知り、とても安心したように”Hi, Miho!!”と言ってくるところを見ても彼なりに別れを惜しんでいるのかな?と少し嬉しいような寂しいような複雑な気分になります。

 ホストママには3年間、いろいろなところで大変サポートしていただきました。特に私が悩んでいる時の相談相手はもっぱらホストママで、3ヵ年留学のことや大学のこと、また、ホストが引っ越すときに私がどうするか(ホストチェンジをするのか一緒に引っ越すのか)など、聞き上手で的確なアドバイスをくれる彼女にはたいへん助けられました。

どんな相談をしても、常に自分が私に対して何を出来るか、どうしたらベストな結果になるのかを真剣に悩んでくれるホストママがいてくれたことは3ヵ年留学を決断するときにも大いに助かったし、3年残ったことを後悔するどころか残ってよかったと思えるものにしてくれました。

ホストパパは仕事が忙しく、なかなか一緒に話したり時間を過ごしたりする機会は少なかったのですが、それでもいつも陽気で楽しい人で、本当にこのホストファミリーで3ヵ年留学をすることができた私はラッキーだったと思います。英語面でも話を理解していなかったり、質問をすると家族全員が一斉に意味を教えてくれようとするのもこのファミリーの楽しいところです(笑)。

確かに、3ヵ年留学というのは長く、時には辛く、ホームシックにかかることもありました。それでも自分を受け入れてくれて、離れたくないと思わせてくれるようなホストファミリーに出会うことができたことだけでも、私の3年間はとても充実したものだったと断言できます。

前はホストブラザーやシスターが「次は男の子の留学生がいい!」「いや、もういっかい女がいい!」などと、次の生徒の話をするのを聞いて少し寂しくなったりすることもありました。実際その空気を察して”Awww, We still love you, Miho! haha”と長男のホストブラザーに言われて苦笑いしたこともあります(stillってなんだよ!とか思ったのは内緒です笑)。この前のディナーの時にその話にまたなり、「次は男の子がいい!Helena(ホストシスター)はミホとGIRLS’ STUFF(髪とかネイルとかメイクとか)やったんだから次は俺が一緒にX-BOX(テレビゲーム)する!笑」といった長男に対し、ホストシスターが「次も女の子がいい!だってGIRLS’ STUFFまた一緒にできるもん!」と言い返しているのを聞き、私はむしろ嬉しくなりました。なぜなら、私という生徒を受け入れたことでまた更に次の生徒を受け入れたいと思ってくれることを知ったからです。

もし私が留学をしなかったら、もし私がカナダに行っていたら、もし私がスワンヒルで1年間過ごしていたら、もし私が怖気づいて3ヵ年留学をしなかったら…考えられる可能性はいくらでもあり、偶然に偶然が重なって今、私は自分のホストファミリーと自分ができる限りの最高の関係を作ることができました。

留学の価値は人それぞれ違い、どれだけ英語を伸ばせるか、どれだけ現地の生活を楽しむかなど、人それぞれだと思います。私にとっての留学の価値は現地で出会う人たちとのつながりでした。それは日本人の後輩でもあり、Davidson High Schoolの先生方であり、友達であり、ほかの国からの留学生であり、そして、私のホストファミリーです。色々な人と出会い、いろいろな意見を見聞きし、知らない国の知らない場所で知らない家族と3年間過ごすことは大変なこともたくさんあるものの、一生忘れることのない特別な体験になりました。私はこのファミリーを一生忘れないし、絶対にオーストラリアに帰ってきてこのファミリーとのつながりを絶やしません。」

以上、ミホさんのホストへの熱い想いを綴ったものです。

 

 

 

1年で、深く濃い絆を築く生徒たちがたくさんいます。あと残りわずか5日間。別れ難い思いを必死で紛らわせている生徒たち。その絆を、帰国したら終わりではなく、また、受験で忙しいからダメではなく、本当にしっかりと未来につなげていって欲しいと心から願います。それぞれの第二の家族として。

 

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